2019年02月22日

農産品の輸出が増えています

去年1年間の農林水産物や食品の輸出額が9000億円を超え、過去最高となりました。世界的に日本食の普及が進んでいることが背景にありますが、輸出が伸びているものの中には意外なものもあります。

輸出額は、前の年より1000億円近く増加したそうですが、どんな品目が伸びているかというと、畜産品が増えているようで、中でも「牛肉」は前年比29%増と高い伸びを記録しています。

これは世界でも「和牛」の評価が高まり、台湾などのアジア向けの輸出が伸びているからのようです。

「日本酒」も19%増で、欧米を中心によく飲まれるようになっていて、まだまだ伸びる余地もありそうです。

「りんご」や「いちご」は高級な果物として人気が高く、贈答用などとして台湾や香港で需要が伸びています。

「鶏卵」は50%近くも伸びています。

ニワトリの卵の輸出は、実はほとんどが香港向けで、日本を訪れる外国人観光客が増えていることもあり、日本に来て親子丼やラーメンの煮卵など半熟が多い日本食を食べた香港の人がその味を好きになり、自分の国に帰ってもまた食べたいと思う人が増えたという見立てをしています。

卵は世界で生産されていますけど、業界団体に話を聞くと、生や半熟で卵を食べられるようにするには厳しい衛生管理が必要です。

こうした管理を行っている国は日本以外にほとんどないようです。

日本産の卵は、去年10月にアメリカや台湾向けの輸出が可能になり、早ければ2月中にEU=ヨーロッパ連合への輸出も解禁されることから、香港以外への輸出の増加にも期待が高まっています。


去年の年末にTPP=環太平洋パートナーシップ協定が、2月1日にはEUとのEPA=経済連携協定が発効しました。

牛肉や日本酒、しょうゆなど、ほとんどの農林水産物や食品の関税がゼロになったり下がったりしたので、さらなる輸出の拡大が期待されています。
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2019年02月21日

高額医療の遺伝子治療薬

体内に遺伝子を入れて病気を治す「遺伝子治療薬」が薬事承認手続きを経て今年の5月にも保険適用がなされ、日本で初めて登場することになりそうです。

厚生労働省薬事・食品衛生審議会の再生医療部会は20日、免疫細胞を活用して若年性の白血病を治療する新薬「キムリア」の製造販売について承認を認める意見をまとめました。

スイス製薬大手「ノバルティス」の日本法人「ノバルティスファーマ」が申請していたもので、米国では投与1回5千万円以上で、高額な薬価と高い効果が国際的に注目されていました。

キムリアは、「CAR−T細胞(キメラ抗原受容体T細胞)」を使ったがん免疫治療薬で、患者から採取した免疫細胞(T細胞)を遺伝子操作して体内に戻し、がん細胞を攻撃させ、特定の難治性の血液がんに対し、高い治療効果があるとされます。

2017年に米国で実用化され、欧州でも承認されています。

臨床試験では、再発可能性や、抗がん剤が効きにくい難治性の「B細胞性急性リンパ芽球性白血病患者」(ALL)の約8割でがん細胞がなくなったといいます。

競泳女子のエース、池江璃花子選手が白血病と診断されて注目を集めていますから、非常に話題性がありますが、池江選手の病気の詳細が明らかになっておらず、新薬の効果があるかは不明です。

公的医療保険は自己負担が3割で、医療費の負担が過剰とならないように上限を設けた高額療養費制度があり、例えば月5千万円の医療費がかかっても自己負担は約60万円で済みます。

残りは公的保険から給付します。

1年間で5万人に使えば、費用が総額1兆7500億円になるとの試算で話題になったオプジーボは、薬価制度の見直しにつながりましたが、高額のバイオ新薬が相次いで登場すれば、公的医療保険でどこまでカバーすべきか、更なる制度の見直しが必至のようです。

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2019年02月19日

春の訪れ

今日は雨となりましたが、気温は多少高めでした。

そして北部九州では、“春一番”が吹いた模様で、春の訪れももうすぐのようです。

週間予報では、定期的に前線が通過し雨の日となりそうです。

ここ最近は、春を通り越した陽気にもなりましたが、寒の戻りで寒さがぶり返し、思ったほど気温が上がらないのがこの時期の特徴です。

ウォーキングをしているときに思うのは、まだまだ気温は低くても、陽射しはスッカリ、春の気配がします。

光はいつも、気温に先駆けて新しい季節の到来を告げ、そして、やがて大地と大気がそれに応答していきます。

動物や植物の中には陽光の明るさに反応して、冬眠から目覚めたり、芽吹いたりして春の気配を感じていくようで、ここから「光の春」と言われるようです。

光の春はもともとロシアで使われていた言葉で、 ロシアでは長く厳しい冬が終わりに近づき少しずつ日が長く、空が明るくなっていくのを感じる2月を「光の春」と呼びます。

ロシアのような高緯度の地域では、日脚の伸びを早く感じるために人々は太陽の明るさで春を感じるのだといいます。

日本では,日脚が長く,日差しが強くなっていくことで感じる立春から春分までの春を“光の春”,陽気が暖かくなる春分から立夏までを“気温の春”と呼んでいます。

雪解けの水の音や鳥の鳴き声など耳で感じる春のことを“音の春”と呼ぶこともあり,春は,光の春(2月)→音の春(3月)→気温の春(4月)の順番でやってきます。



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2019年02月18日

観光立国へのカギ

外国人旅行者の数は年々増加していて、わが国は「2020年に4000万人」を目標に「観光立国」を目指しています。

これを達成するには、これまでのように大都市だけではなく、それ以外の地方にも多くの外国人に足を向けてもらうことが必要だと言われていますが、東北地方や中国四国地方など、大都市以外でも増えているところが出てきました。


去年までの3年間で2月の外国人宿泊者数の伸び率が最も高かった青森県では、官民をあげて訪日客の獲得戦略に乗り出しています。

その一つは交通アクセスと海外発信です。

航空路線を次々と誘致し、韓国や中国からの定期便はこの冬、およそ2倍に増やしました。

SNSでの発信にも早くから力を入れ、7億人が登録していると言われている中国版ツイッターの「ウェイボー」では47都道府県で1位のフォロワー数を誇ります。

さらに、訪れた人々の心をどうつかむかという点でも、戦略にぬかりはありません。

戦略の一つが「青森ならではの体験」で、大人気の名物「ストーブ列車」があります。

例えば、雪景色を見ながら石炭ストーブで暖まる名物の「ストーブ列車」は冬の青森でしか体験できないと大人気で、乗り込んだ外国人は、ストーブで暖まりながら車窓からの雪景色を楽しみます。

地元では当たり前の風景ですが、外国人旅行者にとっては「ここでしかできない体験」となります。

こうした「青森体験」を前面に打ち出して、人気を集める旅館もあって、足を踏み入れると、そこは夏祭りのねぶた一色となり、浴衣に着替え、いざなわれた先には、昔ながらの遊びを体験してもらうコーナーもありま
す。

訪れた親子は折り紙やコマなどで遊んでいます。

「こたつでとことん暖まってもらう企画」や「青森の味覚が存分に味わえる鍋」など…。

言葉が通じなくても楽しんでもらえるものは何か、みんなで知恵を絞っているそうです。

こうした熱のこもった取り組みが評判を呼び、この旅館では外国人宿泊者がこの5年で3.5倍に増えたと言います。


また、去年1月から2月に中国や台湾などから訪れた人について、携帯電話の位置情報をもとに分析すると、ある場所に多く人が訪れていることがわかったそうです。

その場所は、徳島市から車で2時間。四国山地に囲まれ過疎化が進む三好市大歩危・祖谷地区で、この山あいのまちに、年間およそ2万人もの外国人観光客が訪れていると言います。

ここでの外国人のお目当ては「渓谷の川下り」や「古いつり橋」です。SNSなどで「日本の原風景」と紹
介されていたことで人気が広がったということです。

私たちがふだんはあまり意識しない「暮らし」が、外国人旅行者にとっては大きな魅力なようです。

それをどのように生かしていけるかが「観光立国」へのカギのようです。
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2019年02月17日

外交のすれ違い

河野太郎外相と韓国の康京和外相がドイツ・ミュンヘンで15日に行った会談をめぐり、両国は事後、言った言わないの醜い争いをしています。

日韓外相会談では、「徴用工」問題や韓国国会議長による昭和天皇と天皇陛下を誹謗した発言などの懸案に
対して、韓国側から何ら対策は示されなかったといいます。

まず、「徴用工」訴訟をめぐり、日韓請求権協定に基づく2国間の協議を督促しましたが、韓国の康京和外相は「綿密に検討する」としただけで明確な回答はなかったようです。

国際法も礼節も弁えていない、このような韓国の日本軽視、敵視は許されませんし、事態是正のため、日本は抗議にとどまらず、具体的対抗措置を取らざるを得ない段階に入ったかもしれません。

次に、文喜相韓国国会議長が天皇陛下を「戦争犯罪の主犯の息子」と評するなどした発言についても、重ねて謝罪と撤回を求めましたが、康氏から反応はなかったといいます。

日本の立憲君主であり、日本国と国民統合の象徴である昭和天皇と天皇陛下に対して、これほどひどい暴言はなく、韓国には礼節という言葉はないのか正したいところです。

会談の翌日、韓国外務省当局者が慰安婦問題に関する文喜相国会議長の発言について「日本側から言及はなかった」とコメントしたようで、日本政府関係者は「河野氏が会談で韓国側に明確に抗議した」と否定しました。

近く米朝首脳会談があり、日韓外相会談で日米韓の緊密連携を確認したようですが、北朝鮮にすり寄り、日本を敵視する韓国政府ですから、少なくとも今は日韓に信頼関係はありません。

日韓の外交がここまで信頼関係を損ねているとは驚きですし、この修復は簡単にできそうにないようです。

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2019年02月16日

大臣の適正

日本女子競泳のエース、池江璃花子さんが自ら白血病を公表したことに対し、多くの国民がびっくりし、何とかしてあげたいという思いに駆られたことと思います。

そのためか、骨髄移植のドナーの申し出も急激に増えたようです。

そんな中、桜田義孝五輪担当相が、「ガッカリしている」と問題発言をして、袋だたきにあった一週間になりました。

私も、テレビの映像を見て、また空気が読めない大臣の出現にやばいと正直、思いました。

弱小の野党陣営は国会論戦などで、桜田氏を辞任に追い込もうと必死になりました。

桜田氏は13日の衆院予算委員会で、「(発言は)配慮に欠けた。おわびし、撤回する」「(池江さんは)治療を最優先に頑張ってほしい」と陳謝しました。

しかしネット上では、問題視されている「がっかり」の前後の発言を踏まえると、それほどひどいことは言っていないのではないか、との指摘も上がっています。

実際、問題視された映像を見てみると、「金メダル候補ですからね」の発言の前には「病気のことなんで早く治療に専念していただいて、一日も早く元気な姿に戻ってもらいたいというのが私の率直な気持ちだ」と語っており、「がっかりしております」の後にも「やはり早く治療に専念して頑張っていただいて元気な姿を見たいですよ」と続けています。

全体的に池江選手のことを気遣い復帰を期待しているとも受け取れる内容となっています。

確かに、桜田氏の大臣適性には疑問がありますが、さすがに違法な「外国人献金」発覚後も、責任を取らない辻元清美国対委員長までが批判することには、ネット上で「お前が言うな!」と疑問の声が噴出しているようです。

ネット上は、次のような投稿であふれているとか。

《大臣の言い方は確かにおかしいけど、お前ほどではないだろ》

《池江さんを政治利用するのはやめてください》

《私は辞任しません。ですが 私以外の人は辞任しなさい。発言すればするほど悲しくなります》

《「大臣、私と一緒に辞めましょう」と言えばまだマシだった》

 それでも大臣はその分野の最高責任者ではなくてはならないはずで、その資質をとう質問にも適切に答え切れていないようです。

「オリンピック憲章は話には聞いているが、自分では読んでいない」とか、サイバーセキュリティ担当大臣も兼務しており、「自分でパソコンを打つということはない」「(USBメモリーについて)使う場合は穴に入れるらしいが、細かいことは、私はよく分からない」などと発言したことでも問題視されたようです。

「なぜ選ばれたか私は分かりませんが、総理が適材適所と思って選んで頂いた」とも発言している桜田大臣。

そもそもなぜ五輪担当大臣であり、サイバーセキュリティ担当大臣なのだろうか。

大臣は専門知識がなくても、失言続きでもできるものなのかなどの疑問ですよね。

  いずれにしても、今回の件で実質的な国会審議に影響したことは事実ですので、本人も含めて大臣人事に関った関係者は猛省してほしいものです。

派閥人事の悪い面が出ているのでしょうが、二階派は前にも大臣の失言がありましたし、野党議員を派閥に入れたり話題に欠かせません。
posted by 川上義幸 at 17:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月15日

人気のサバ

博多と言えばゴマサバ。

人気の一品です。

不漁でしょうか、今年は伊都彩々ではほとんど見ることができませんでした。

天然マサバの水揚げ減、消費者の健康志向の高まりから需要は着実に伸びています。

今、天然物が少ない分、九州で年産80万尾超と養殖サバの生産が拡大しているようです。

九州大学と佐賀県唐津市が共同開発した完全養殖マサバ「唐津Qサバ」は今シーズン、前年同期比5割増の3万尾を出荷する計画で、鹿児島県長島町の養殖業者がつくる「むじょかさば」も前年比2倍となる10万尾の販売
体制を整えます。

唐津Qサバの研究プロジェクトが始まったのは2012年で、新たな養殖魚種としてサバを開発し、餌は一貫して配合飼料で育てるためアニサキス(寄生虫)がほとんど付かない、年中一定の脂のりがあるといった特徴をPRして売り込みました。

現在九州で養殖サバ生産規模が最大なのが長崎県で、現地で水揚げされた天然マサバを種苗に使い、ハーブ入り飼料で育てた「長崎ハーブ鯖」の出荷量は年間30万尾を数えます。

大分県佐伯市の戸高水産が養殖する「源さば」が年間30万尾、宮崎県延岡市のカネヲトが無投薬でつくる「ひむか本サバ」、鹿児島県長島町の養殖業者4人が生産する「むじょかさば」がそれぞれ年間10万尾を出荷し、九州を代表する養殖サバのブランドに育っているようです。

しかし、課題もあって、サバ養殖はここ数年、九州以外でも生産者が増加し、鳥取県境港市、福井県小浜市などでも取り組みが始まったようで、日本水産、JR西日本など大手企業も参入し、着々と増産を進めています。

競争激化で転換期を迎えるサバ養殖ですが、今後は出荷時期のコントロールや独自の売り先確保、加工品の開発といった差別化が欠かせないようです。

これまで、地域活性化の起爆剤となっていましたが、これからが正念場を迎えているようです。

それにしても、身近で新鮮なサバを見ることができませんでしたが、九州の養殖サバはどこに流通していったのでしょうか。
posted by 川上義幸 at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月13日

『非公開』『ひきこもり』『一人飯』『経済・市民生活、野党軽視』大統領

「日本を軽視している」「北朝鮮に前のめり」と、日本では、韓国の文在寅大統領の評判は芳しくありません。

毎日のように、韓国批判、文在寅大統領批判の記事が出ていて、日本のマスコミの方が韓国に対して過敏に反応している感はあります。

その文氏の大統領就任以来の日程を、徹底分析した調査結果が波紋を広げています。

この調査結果を発表したのは韓国の保守系野党「自由韓国党」のシンクタンク「汝矣島研究院」です。

活動の特色、公開・非公開、休日など多角的に分析しています。

これを見て青瓦台は憤慨しているようで、その中でも青瓦台を最も怒らせたのは2つで、まずは公式日程のうち、「北朝鮮」関連の日程が、「経済」関連の2倍に上ったという部分です。

文大統領は就任後3回南北首脳会談を行い、北朝鮮関連の公式日程33件をこなしていて、これは、国内日程(230件)の14.3%に相当し、経済の現場視察日程(18件)の2倍近くにもなるという分析です。

北朝鮮には熱心だが、若者の雇用不安や、景気減速など問題の多い国内経済へは関心が薄いと強調したい政治的意図が読み取れます。

もう1つは、非公開もしくは、青瓦台内部での行事が多すぎるという点です。

公開された全日程中、75%に当たる1611件が青瓦台内部で行われていました。

また、これまでの計約1800回の食事のうち、公開日程にあわせて行われた食事会は100回だけで、非公開のものは文大統領1人か側近と取ったと考えられるということです。

現場を軽視し、1人で過ごすことを好むという文大統領の引きこもりを強調したかったようです。

分析結果を発表した朴議員は、分析結果を示すグラフを示しながら、文大統領について「『非公開』『ひきこもり』『一人飯』『経済・市民生活、野党軽視』大統領」とこき下ろしたといいます。

今回の分析は、文大統領のものだけで、文大統領の前の保守系、李明博、朴槿恵の2大統領と比べ、文大統領の日程がどれだけ違うのかという分析はありませんから、説得力が欠ける部分もあるという指摘も受けているようです。

韓国の国会議長の不適切発言が我が国の予算委員会でも話題となり、日韓関係は最悪の事態になってきました。
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2019年02月12日

バイトテロ

調理中の魚をゴミ箱に捨てるなどの様子を撮影した、いわゆる「不適切動画」を投稿したアルバイト従業員2人に対して、雇用主だった「くら寿司」を運営するくらコーポレーションが法的措置をとると高らかに宣言しました。

他社にも同様の動きが出ていて、おでんのしらたきを口に入れて出すなどの動画を投稿した従業員2人に対して、セブン-イレブンも「法的措置を含む厳正な処分」を検討することを明らかにしました。

この2つバイトテロのような事例はテレビでも紹介されていました。

これは企業危機管理のセオリーからすると、かなり画期的な対応で、これまでこの手の不祥事が起きると、企業側はいろいろと言い訳をしたい気持ちをグッとこらえて、法律的には被害者であっても、社会通念上は「同罪」としていました。

この方法論が通るならば、これまでは企業側が「我々の指導監督不足でした」と頭を下げてきた、横領、情報流出、パワハラ、SNSトラブルなどの「社員犯罪」も、入社する際の契約違反と言って、「個人犯罪」として「断罪」して、企業側の責任問題を矮小化することができます。

しかし、報道対策アドバイザーをしている専門家は、損害賠償をちらつかせるなど「厳罰」は、今回のようなトラブルの抑止・再発防止にはあまり効果がないと危惧します。

というのも、@有能な人材から敬遠され、「問題バイト」がさらに増えるA「厳罰」への反発・反抗心B元バイト・従業員からのリークが激化の3つを理由に、事態をさらに悪化させてしまう恐れもあるからです。

では、法的措置がよろしくないというのならば企業は、「バイトテロ」という問題にどうのぞんでいけばいいのか。

よく言われている「対策」としては、「コミュニケーションをしっかりとって責任感を持たせる」とか「アルバイトだと軽視しない」「働きがいを感じさせて店の代表という意識を芽生えさせる」というのが挙げられますが、これらも現実的ではないようです。

法的措置もダメ、コミュニケーションもダメだったらもう「バイトテロ」を抑止する方法などないのかというと、賃金を上げるだけでも、「バイトテロ」のリスクはかなり軽減できるとこの専門家はいいます。

つまり、給与を上げれば、それだけ人が集まるので、企業の採用活動と同様に優秀な若者に働いてもらえるということです。

一方、これらのバイト先よりも比較的高い時給であるホテルや結婚式場での配膳係、高額バイトの代名詞である交通量調査、さらにキャバクラやスナックなどの水商売ではこれまで大きな「バイトテロ」は起きていないことを見ればわかります。

そう考えていくと、低賃金・低待遇ゆえに、「いつ辞めてもいい」という思いが後先を考えない愚かな行動の背中を押している可能性はないか。

基本的にコンビニや外食は、若者を「使い捨ての労働力」として使ってきた一面があります。

「使い捨て」なので、仕事に対する責任感も誇りも生まれません。

これまで日本企業の多くは「賃金は低く、労働者の質は高く」を合言葉に右肩上がりの成長を遂げてきましたが、そのビジネスモデルが限界にきて、あちこちで崩壊しているということでしょう。

昨日取り上げた米国における若者の「幽霊騒動」に似ています。
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2019年02月11日

幽霊退治

アメリカは好景気が続いているせいで、なんといま、全米のあちこちで“幽霊”が続々と出現しているというのです。

いま全米で出現する“幽霊”とは、前の日まで普通に働いていたのに、突然、職場に来なくなる若い従業員のことで、好景気で忙しい現場で幽霊騒動が続々と起きています。

どんなところが“幽霊”の出現スポットなのかというと、多くはレストランや小売店です。
いったいどんな人が”幽霊”になるのか?

去年、ネット通販の倉庫や日用品の量販店など3か所を会社側に通知することなく辞めたという筋金入りの”幽霊”の話では、「仕事で“幽霊”になるのはごく自然だよ。だって、仕事はおもしろくないし、大事にされていると感じないし、ほかにもっといいところがあるのではないかと思っちゃうからね」と言います。

同居している母親は「信じられない。責任感がない」とあきれ顔ですが、本人は「後悔していないよ。仕事はいくらでもあるからね」とあっけらかんとしています。

幽霊騒動は、「こらえ性のない一部の若者の気まぐれ」と切り捨てられないほどの社会現象になっています。

それもそのはず、アメリカの失業率は歴史的な低さが続いています。

平均賃金も毎月3%以上上昇し、景気の拡大でアメリカでは人手不足が深刻化し、人の取り合いが起きています。

このため、働く場所はいくらでもあるというわけで、突然、仕事をやめてしまう人が増えているわけです。

苦労して採用して仕事を教え込んだところで従業員が突然“幽霊”になってしまっては会社もたまりませんから、“幽霊退治”の取り組みも始まっています。

従業員を引き止めるのにテクノロジーを活用する動きもあります。

従業員とのコミュニケーションを深めるため、「ホームベース」というアプリを使って、突然“幽霊”にならないよう努めています。

一番大事なのは、『感謝しているよ』という思いを、従業員に分かってもらうことで、アプリのコミュニケーションは有効だといいます。

アメリカと中国の対立が長く続けば、消費者のマインドが冷え込む恐れもありますから、そうなれば雇用情勢の悪化も避けられないでしょう。

その時は、若者たちが“幽霊”でいられる日々はそう長くはないかもしれませんが、そう簡単には幽霊退治はなくなりそうもありません。
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