2016年12月31日

大晦日

 今年も今日で終わりです。

個人的に振り返ると、前半は建設省同期入省の足立さんの参院選において、九州ブロックの後援会長として奮闘したことが印象に残ります。

  おかげさまで、九州地区ではこれまで30000票前後でしたのが50000票を超えることができました。

  特に佐賀では、有権者に対する得票率では全国一という成果が得られ、関係者には感謝、感謝です。


  有明海再生機構では、有明海問題が膠着状態が続いていますが、何とか将来に向けた未来志向で考え行動する下地作りということで、水面下でいろいろと活動してきました。

  年が明けて2月11日に、“希望を育み、有明海再生・創生を考える”というテーマで、有明海再生機構シンポを行います。

  今回の企画は面白いと思いますので、楽しみにしてぜひ参加してください。

  来年は、現在予算要求中で確定したことは申せませんが、有明海再生・創生に向けて、研究分野や全体的活動のコーディネータ役として新機軸を出せたらと考えています。


  ところで、今年は「大衆ポピュリズム」が頭をもたげた年でした。

  英国のEU離脱決定に加えて、11月の米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利を収めました。

  「既存のエリートによる、エリートのための政治」に嫌気がさした庶民の反乱が英米で起こり、世界がポピュリズムへ向かうのでしょうか。

  来年早々、米国ではトランプ大統領が政権につき、米ロの関係、米中の関係など、日本を取り巻く国際情勢もどのように展開していくのか予断を許せません。

  先日のハワイ真珠湾訪問で安倍政権の支持率が60%を超え、さらに安定政権となりましたが、国益を守る外交と併せて、支持率を背景に国内の必要な改革を着実に進めてほしいものです。

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  今日は、恒例の厄八幡神社(正式には若八幡神社)お参りに行ってきました。

  今年は例年以上に長蛇の列ができていましたが、その分しっかりとお参りをさせていただきました。

  来年もよい年でありますように。

posted by 川上義幸 at 17:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月29日

和解協議の行方

国営諫早湾干拓の開門を巡る訴訟の和解協議が1歩前進2歩後退を繰り返していましたが、福岡に続いて熊本県漁連も28日、熊本市の本所で組合長会議を開き、投票で賛成多数だったとして受け入れる方針を決めたようです。

開門を求めていた佐賀、熊本、福岡の3県の漁業団体のうち、佐賀を除く両県が、開門をしない前提の基金案受け入れに回った形になりました。

熊本県漁連の上田会長は、示されている総額100億円の基金案に賛成する理由について、「開門の手は降ろしたくはないが、一日も早い有明海再生を望んだということ」と述べ、「苦渋の決断」と強調しました。

そして、「開門は有明海再生の手段の一つに変わりはない」とし、仮に基金案が成案とならない場合には、再び開門を求める可能性も示唆したようです。

何とも、わかりずらい弁明です。

熊本県漁連が正式に基金案容認に転じたことに対し、佐賀県有明海漁協は「佐賀としての方針は変わらない」としています。

和解協議で長崎地裁は、国を通じて基金案への賛否を1月17日の次回協議までに回答するよう、4県と4漁業団体に求めていました。

このまま、1月17日を迎えた場合はどうなるのかわかりませんが、有明海沿岸域の関係者にとって、長引いて得をしない裁判には終止符を打ってほしいですが、漁業補償的な基金がこのまま進むことも将来的によろしくないですので、悩ましいところです。
posted by 川上義幸 at 18:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月28日

株式会社

九州重粒子線施設管理株式会社にきて、2年目の年末を迎えました。

本日御用納めということで、佐賀国際重粒子線がん治療財団(サガハイマット)の理事長から年末のご挨拶がありました。

これまで順調に治療実績を上げていることに対しての謝辞とこれからの引き続きの熱心な取り組みへの期待が述べられました。

当社は、この施設の建設、そのための資金集め、管理を携わってきましたが、資金集めの手段ということで、特別目的会社(SPC)の性格を有しています。

しかし、株式会社であることには間違いありません。


こんな話があります。

1600年設立のイギリス東インド会社は、はじめは1回の航海のたびにもうけを分け合っていました。

まず船を借りたり乗組員の報酬を払ったりするための資金を集め、船がアジアから物産を持ち帰ると、それを売って得たお金をすべて、出資の比率に応じて分配したといいます。

会社があげた利益は元手を出した人のもの、という考え方が当時に明確にあったわけです。

そのころはまだ株式を流通させて広く資金を集めるという仕組みがなく、現在のような株式会社の制度は整っていませんでしたが、ただ株主の権利が早くから意識されていたことは注目されます。

企業は稼いだお金をため込まず、賃上げに振り向けるべきだ、との声がまた政府から出ています。

しかし、そのお金は国が使い道を決められるものではなく、本来、株主のものです。

長い歴史のあるルールですから、「利益を賃金に回せ」と大ざっぱに言うとカドがたちますが、「利益を人への投資に割いて会社の成長につなげ、株主にもっと報いてみては」という具合だとよさそうです。

つまり経営者は、常に会社の利益を最大化できるように配慮してその職務を執行する義務を負いますから、このように経営判断の原則に則って行うということでしょう。

会社は誰のものか、400年来のテーマです。
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2016年12月27日

ウナギロンダリング

最近、うなぎが高いと感じることが多いと思います。

価格の高騰の要因のひとつは、ニホンウナギの生息数の大幅な減少で、おととし、国際機関から絶滅危惧種にも指定されました。

ただ、業界に詳しい関係者から、価格高騰のもうひとつの要因として指摘されているのが、ウナギの稚魚をめぐる「不透明な国際取引」です。

日本人が大好きなうなぎですが、実は、私たちが口にしているものは、密輸を経たものである可能性が少なくありません。

私たちが食べているうなぎのほとんどが、ウナギの稚魚「シラスウナギ」を養殖したものです。

その「シラスウナギ」を、日本が最も多く輸入しているのが香港です。

しかし香港は、2007年以前はほとんど輸出を行っていませんでした。

それまでは大量に輸出していたのは台湾でしたが、台湾が資源保護のために行った「輸出の禁止」で、香港に輸出量が入れ代わります。

香港の多くの漁師が加入している団体に尋ねると、「香港では、シラスウナギの漁は行われていない」といいます。

ほかの地域から届けられたシラスウナギを日本などへ再び輸出する“再輸出”を行っているようです。

台湾から香港への輸送は「密輸」になりますが、香港から日本へは、合法的な輸入品として入ります。
いわば「ロンダリング」とも言われる事態が起きています。

日本に輸入されているシラスウナギのおおむね8割は、香港から輸入されています。

闇取引はなぜ横行し続けるのか、そして、なぜ、日本側が求めるのでしょうか。

日本で最も多くウナギが消費される、土用の丑の日と関係していることがわかってきました。

日本の1年間の蒲焼きへの消費は、7月から8月の土用の丑の日の前後に、年間消費量の3分の1が集中します。

養殖期間が短い「半年間」で育てる方法では、土用の丑の日までに出荷しようとすると、稚魚を、1月上旬までに仕入れる必要がありますが、日本でシラスウナギがとれる最盛期は、1月から2月で間に合いません。

一方、台湾の最盛期は、11月から12月で、日本で養殖を開始したい1月上旬までに手に入りますから、この時間の差が「香港経由の稚魚」に注文が多く集まる理由のようです。

ウナギの資源が減少する中、伝統の食文化を守るにはウナギの消費のしかたを見直す必要があるかもしれません。
posted by 川上義幸 at 13:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月25日

中国の一面

大気汚染、爆買い、共産党支配…などのキーワードが浮かぶ中国ですが、素顔は実に多様のようです。

急速な経済成長に伴い、生活環境が激変する中で、人々はたくましく生きています。

北京の歓楽街の一角に、ゲイバーがあるといいます。

店内に入ると、大音量の音楽が鳴り響き、お立ち台では下着姿の男たちが踊る姿、ステージでは裸に近い男たちのショーが繰り広げられています。

あちこちで男性同士が酒を飲みながら、抱擁しているとか。

まさにそこは、知る人ぞ知るゲイ(同性愛者)の「聖地」と呼ばれるところです。

毛沢東が主導して1966年に始まった政治運動、文化大革命以来、中国では同性愛行為は違法行為とされていました。

1997年の刑法改正で犯罪でなくなり、2001年に精神疾患に分類されなくなったとはいえ、共産党体制下の中国は、人権抑制のイメージが強く、ゲイなどの性的少数者への偏見も根強いものがありそうですし、信じられない光景です。

中国には、30年近く前から何回か訪れる機会がありましたが、年々変化する姿に驚かされます。

最初行ったときは、共産党政権下という強い印象を生活のいたるところで感じましたが、15年前ごろからでしょうか、タイやインドネシアなどの国と同様に、カラオケバーで殿方が楽しい宴を催している姿を見かけて驚いたものです。

昔だったら、当局の規制で厳しく罰せられた行為でもです。
posted by 川上義幸 at 07:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月23日

イルミネーション

冬の夜の街を彩るイルミネーション。

幻想的な雰囲気を醸し出します。

先日の夜に、県庁本館の前を通る機会がありました。

何と本館前にあるロータリーに何かを象徴的に表しているのでしょうか、三角錐的な形状のイルミネーショ
ンが設置されていました。
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松原川沿いにも、水面を表したイルミネーションも面白い企画でした。
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費用をあまりかけずに知恵を出せば、いつもと違った冬の景観を楽しめます。

博多駅のイルミネーションは、広大な駅前広場で存在感を示す大規模なものです。
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クリスマスマーケットと一体的な取り組みになっているようで、博多駅の冬の風物詩になっているようです。

先日、上京した時に、久しぶりに日比谷公園を通ると、ここでもクリスマスマーケットが開催されていました。
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規模、演出は、福岡で行われている博多駅、天神よりも見劣りした感がありました。
ところで、ドイツ、ベルリンで起きたテロによるクリスマスマーケットの襲撃事件は痛ましい限りです。

安全・安心の重要性を痛感させられます。
posted by 川上義幸 at 20:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月22日

農業改革の行方

農業改革が待ったなしと言われています。

直近で210万戸強ある日本の農家のうち、農業所得が半分以上を占める「主業農家」は30万戸に満たない状況です。

逆に農地が30アール未満で年間の販売額が50万円未満の「自給的農家」は80万戸を超し、自給的農家の大半はコメ農家です。

こうした日本の農業の「弱さ」を温存させたのは、減反政策や補助金による横並びの保護政策にほかなりませんし、農業を強くするためには、これまでの政策を抜本的に見直す必要があると叫ばれてきました。

政府は2018年につくるコメから生産調整(減反)をやめる方針ですが、現実には高い補助金で家畜飼料米への転作を誘導し、18年以降も計画的な生産が続く可能性が高いといわれています。

安倍政権が減反廃止を農業改革の柱にするのであれば、生産カルテルを抜けだし、競争力の強化をめざすべきです。

しかし、政府は2017年産主食用米の生産数量目標を今年産より8万トン少ない735万トンと決めました。

また、産地ごとに減反を政府目標より強化する「自主的取組参考値」(全国ベースで733万トン)も設定しました。

とても、次の年から減反を廃止するとは思えない政策です。

北海道などの大規模農家がコメを思い切って増産する一方、コメでは将来性がないと判断する農家は野菜などの生産に切り替える、そんな競争を通じ、地域や農家ごとに強さを引き出す農業改革を貫徹してもらいたいものです。
posted by 川上義幸 at 20:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月20日

眠った預金が消える

10年以上、預けっぱなしで取り引きのない口座のお金を“休眠預金”といいますが、この眠ったお金を、公共性の高い民間事業に使えるようにする法律が12月2日に成立しました。

“休眠預金”とは、銀行や農協などの金融機関に10年以上、預けたまま取り引きがない口座のお金で、毎年およそ1000億円発生しているとされています。

このうち、顧客から払い戻しの要望があるのは400億円から500億円程度で、半分以上は、金融機関が法人税も支払いながら利益として扱っていました。

そして、顧客の求めがあれば払い戻し、その分は損失として処理しています。

休眠預金は国などの予算として扱われるわけではなく、金融機関から預金保険機構に移したうえで、政府が指定する指定活用団体などを通じて、公共性の高い民間事業に対してNPOのような民間団体への助成金や出資金などに充てられます。

では、法律が想定している事業はというと、大きく3つの分野です。
(1)子どもや若者の支援
(2)日常生活を営むうえで困難を有する人の支援
(3)地域活性化の支援

法律の制定に携わった議員の1人は「国や地方公共団体の肩代わりではなく、公的な手助けが届いていない部分に手をさしのべる財源だ」と話しています。

対象となる休眠預金は、法律が施行されてから1年を経過した時点で、10年間取り引きがない預貯金で、法律の対象となる休眠預金が初めて発生するのは、平成31年以降になる見通しです。

また、休眠預金が1万円以上ある場合には、口座の名義人などに対し、事前に金融機関から通知が送られてきます。

そして、休眠預金が預金保険機構に移管されたあとでも、払い戻しを申請すれば利子を含めた預貯金の全額が返済される仕組みになっています。

いずれにしても、ぼんやりしていると上手に活用されかねません。

posted by 川上義幸 at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月19日

「プレミアムフライデー」

経済産業省と経団連や小売りなどの業界団体は個人消費を喚起するため、毎月末の金曜日を「プレミアムフライデー」とする取り組みを来年2月24日から始めます。

企業が従業員に対して午後3時には仕事を終えるよう呼びかけ、長時間労働の是正など働き方改革にもつなげる考えのようですし、買い物や食事に出かけてもらうことで低迷を続ける個人消費を盛り上げる狙いがあります。

そして、GDP600兆円への増加増加などをかかげている現政権ですが、商品喚起のために新しい枠組みを検討中のひとつが「プレミアムフライデー」です。

米国では「ブラックフライデー(黒字の金曜日)」と呼ばれる年末商戦が定着しており、どうもこれを参考に毎月末にイベントなどを開催することを想定しているようです。

すでに具体的な取り組みに向けて動き始めている自治体や企業もあり、静岡県の商工会議所は市などと連携して、金曜日には飲食店を早めに開けて、会社帰りの客を呼び込む準備をしています。

日本航空は金曜の夕方から土日にかけてのツアーをつくる検討を進めています。

この取り組みのメリットは、参加企業が多いことから、多くの企業がプライムフライデーを盛り上げようと参加してくれることを期待できそうですし、かなり面白いサービスも登場してくるのではないでしょうか。

また、旅行の場合は、金曜日の夕方を移動時間にあてやすくなり、東京の人が夕方にはフライトで博多へ移動。ディナーは博多で...という人も増えるのではないでしょうか。

一方でデメリットも挙げられています。

プライムフライデーのような新しいフレームワークでは、多くの人に周知徹底されるまでに時間がかかるでしょうし、毎週金曜日ならともかく月一度の金曜日で開催され、プライムフライデーによる消費効果がどの程度大きくなるかは不透明です。

時給契約の人は、金曜日はいつもより2時間分減ってちょっと複雑かもしれません。

現在飲食業界は人手不足で人材確保に苦労していますから、プレミアムフライデーが実施されれば、その分早い時間からの人手の確保が必要となります。

人によっては金曜日は結構忙しいことも多いで、そういう人は忙しいのにいつもより短時間で終わらせることが強要され、それがプレッシャーになるではという指摘もあります。

都心部では、就労時間が早く終わった場合に行先がたくさんありますが、田舎になればなるほど、早く終わっても遊びに行ける場所がありません。

都心以外は盛り上がらないということお十分ありえるでしょう。

そもそも日本国内で消費が抑制されている根本原因(非正規雇用の増加、労働人口の減少高齢化と財源不足、それに伴う将来不安、今後実施される消費増税、低金利とその恩恵を受けるゾンビ企業等)が、解消されるわけではありません。

問題はいずれも根が深いですから、うまくいくかは未知数です。
posted by 川上義幸 at 21:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月18日

外交のむつかしさ

一昨日、来年の2月11日に「希望を育み、有明海再生・創生にどのように取り組むべきか(仮題)」というテーマで行いますシンポジウムの講演依頼で上京しました。

福岡空港を朝の8時発でしたが、待つこと30分、「福岡空港の混雑により遅れが生じたことをお詫びします」とだいぶ遅れてのアナウンスとなりました。

公式の説明は、以上のようなのでしょうが、プーチン大統領の山口から東京へ移動が関係していると思われます。

午前中に、農水省への訪問を入れていましたので、朝からあわただしいスケジュールとなりました。


今回のロシアとの首脳会談は、国民の間で北方領土返還に向けて何らかの前進が期待できそうな雰囲気も多少ありましたが、結果は厳しいものになりました。

どちらも長期安定政権となりそうなので、解決に向けて安倍首相が一歩踏み込んだもののプーチン大統領のガードはロシア国民の世論をもとに相当硬かったようでした。

安倍首相としては、何とか自分の世代で解決させたい一念と、経済と外交・安全保障の利点を狙っての会談であったはずです。

中国は海洋進出を加速し、北朝鮮は核・ミサイル開発やめません。

そして、政局が混乱する韓国では半日政権が生まれる可能性もあり、日本にとってロシアをとりこめば、外
交上の選択肢が増えることが期待されました。

その一方で、ロシアに追い風が吹く国際環境があることからリスクを伴う会談でした。

原油価格は減産合意で反発に転じ、ロシアは原油安にあえぐ状況は一服してきました。

また、ウクライナ問題で米欧が対ロ経済制裁で足並みをそろえてきた中、米国ではトランプ時期大統領か親ロ姿勢を示しています。

安倍・プーチン首脳会談は二人が安定した政権にある今だと思いますが、この半年で国際情勢の微妙な変化が交渉を難しくした感じもします。

日ロ共同経済活動で合意しましたが、これからが正念場です。
posted by 川上義幸 at 18:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月15日

オスプレイ問題

米軍の新型輸送機オスプレイが沖縄本島東部沖に不時着水して大破しました。

搭乗員に死者がでなくてよかったですし、街中に突入して大惨事とはならなかったのが不幸中の幸いだったといえます。

今回の事故について政府内では、「最悪のタイミング」という声が聞こえます。

オスプレイが所属する米軍普天間基地の移設問題では、移設先の名護市辺野古での代替施設建設をめくる訴訟が20日に確定し、政府はこれを受けて工事に再開する予定でした。

しかし県側は、判決確定後も移設阻止の構えを崩しておらず、今回の事故で県民の反発は強まることが必至の状況です。

一方、佐賀空港への配備計画が議論されている佐賀県ですが、佐賀空港周辺の住民でつくる「地域住民の会」は「ノリ養殖の海に落ちたら生活は成り立たなくなる。民家に落ちれば命にかかわる。今回の事故で、欠陥機ではないかという疑念は強くなった」と配備に反対する姿勢を強くしました。

また、地元の佐賀市長は「有明海に置き換えて想像すると、ぞっとした。機体の安全性は当然問われる」と述べ、防衛省に対して事故原因などの報告を求める考えを示したようです。

一方、経済振興などを理由にオスプレイ配備に賛成している佐賀商工会議所は、事故の原因究明と安全対策の強化を求めた上で、「飛行機や自動車でも事故は起きるし、事故が起きたからといって私たちのスタンスは変
わらない」と推進を強調しました。

いずれにしても推進に当たっては、事故の原因究明や安全対策の強化は必要で、結果を出すには多少時間を要するかもしれません。

いい機会ですからその間に、佐賀空港の将来像をしっかり議論して、その中でオスプレイ配備を適切に検討してもらいたいものです。

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2016年12月14日

北方領土問題

いよいよ明日に迫ったロシア・プーチン大統領と安倍総理大臣との首脳会談。

中でも北方領土問題の交渉の行方に注目が集まっています。

択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島からなる北方領土には最も多いときには、およそ1万7,000人の日本人が暮らしていました。

しかし、第2次世界大戦でソビエトが北方領土を占領すると、日本人を全員、強制的に退去させ、かわりに多くのロシア人を入植させました。

10年ほど前までは、ロシア政府は北方領土の開発に消極的でした。

中でも色丹島は人口も少ないことから開発が遅れ、住民は自給自足の生活を強いられていました。

住民からは、ロシア政府への不満や、島が日本に返還されることを容認する意見までも聞かれたといいます。

しかし今では、色丹島では劇的な変化が起き、ロシア政府による開発が急速に進められています。

相次いで建てられた新しい住宅、大型のスーパーマーケット、さらに、島で初めてとなる総合病院も開業しました。

北方領土への対応を大きく変えたのはプーチン大統領で、今、プーチン政権は北方領土のインフラ整備に加え、生活の向上に意欲の高い住民に対する支援も、積極的に行っています。

このように、生活環境が改善される中、住民の意識も変わり始めています。

島のロシアの人たちが、10年前にはロシア政府に対する不信感を募らせていたのに、今では感謝の気持ちを述べているわけで、ずいぶん変わりました。

まさに住民たちにそう思わせることが、ロシア政府の狙いで、ロシア政府としては、島に対する手厚い政策を続けて、島に愛着を持つ住民を増やし、ロシアの領土として維持・発展させていきたいということだと思います。

明日からの首脳会談がどういう展開になりますか、解決の糸口が見えることを期待したいところですが、そう簡単にはいきそうにはないようです。

posted by 川上義幸 at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月12日

今年の漢字は「金」

その年の世相を漢字一文字で表す師走恒例の「今年の漢字」が12日発表され、はがきやウェブサイトを通じた公募で「金」に決まりました。

この取り組みは、12月12日の「漢字の日」に一年を振り返り、漢字一字に込められた奥深い意義を再認識する機会を持つことを目的に始まり、今年で22回目になります。

2016年は、リオ五輪の「金」メダルラッシュや前東京都知事の政治資金問題“政治とカネ(金)”、イチロー選手の通算3000本安打達成など「金」字塔、PPAPの「金」色の衣装などが理由に挙がったようです。

そのほか、2位「選」、3位「変」、4位「震」、5位「驚」、6位「米」、7位「輪」、8位「不」、9位「倫」、10位「乱」となった。

今日の午後、京都・清水寺で森清範貫主が縦150センチ、横130センチの越前和紙に広島県産の熊野筆で力強く揮毫しました。


今年もあとわずかになり、年忘れの行事として年間10大ニュースなどが発表されます。


長女に第二子が誕生し、昨日はお宮参りということで上京しました。

議員会館の裏手にある日枝神社に行ってきましたが、大安で天気にも恵まれ、何組かの結婚式も入っていて、境内は多くの人でいっぱいでした。


東京は、お金が多くあるのか、あちこちで高層ビルの建設が行われています。

オフィス需要がそんなにあるのかと首を傾げたくなりますが、ただ建てる需要があるから建っているのかもしれません。
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2016年12月11日

ダウナー

アルコールは「ダウナー」と呼ばれ、気分を押し下げる薬理作用がある物質群のひとつなのだそうです。

専門医は、気分を晴らすつもりで飲んでいたアルコールのために逆に気分が落ち込み、さらなアルコールの量が増えるという悪循環にもなりかねないと指摘します。

12月は忘年会シーズンです。

仕事場の関係の飲み会でも、いつも仕事の話しかしない同僚や関係者と違う雰囲気で話せて繋がりを深めることが期待される機会です。

そういう場にはアルコールがつきもので、人間関係をスムーズにする潤滑油のような役目を果たしますが、こころの健康という意味では気を付けた方がよい点もあるということです。

なぜなら、アルコールには気分を抑うつ的にさせたり、眠りを浅くさせたりする作用があるからだといいます。

心が弱っている時には特に注意が必要のようです。

「お酒を飲むとたのしくなのじゃないか」と反論がありそうですが、それはアルコールによって脳の働きが落ちるからで、気分が明るくなっているからではないそうです。

確かに、ご指摘のように、私も経験上、納得させられます。

ちょっと飲み過ぎた日は、眠りが浅くなる時があります。
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2016年12月09日

がん宣告と情報収集

自分や家族ががんと宣告された瞬間から、情報の海に翻弄される人は多いといいます。

私も姉が肺がんを宣告され、ネットで病名を検索し、書店のがんコーナーに足を運び、姉の状況を調べたものでした。

また書店には、「○○を食べて治った」といった類の話のものが並んでいます。

書き手により同じ食品が薬にも害にもなりますし、無治療の勧めあり、高額な治療法の自慢であったり、わらにもすがる思いの患者に対して、救いを探すはずが、これでは不安ばかりが募ることになります。

先日、大学時代の友人ががんらしいのですが、重粒子線治療がどういう治療なのか、問い合わせてきました。

結果は残念ながら、血液系のがんには効用がないということで相談に乗ることができませんでした。

重粒子線治療は固形がんが対象で、なおかつ胃がんや大腸がんなど不規則に動く臓器のがんは対象になりません。

1年ぐらい前も同様に学生時代の友人から親戚の患者さんのことで問い合わせがありました。

肝臓がんでしたので、条件が整えば治療が可能だったのですが、周辺の動脈に治療のために使った金属が残っていて放射線を当てることのリスクが大きすぎるという判断でかないませんでした。

いずれも、救いを求めて、治療方法にどんなものがあるか、何が自分に合っているか調べ、そこに希望を見出し必死になって情報収集を行います。

国立がん研究センターの調査では、がんにかかった時の情報収集先で医師や本を抑え、ネットが首位だったようです。

しかしネットでの情報は、ある調査では、標準とされる治療法を正しく紹介したものは5割以下だったそうです。

大手ネット企業が信頼度に欠ける情報サイトをつくり、利用者などの指摘で閉鎖に追い込まれた事件も起きたように、困っている人が求めるネット情報がこのような有様では困ったものです。

医師も看護師も忙しく、病気の全体像をじっくり聞ける時間が乏しいこともネット頼みを加速しているようでもあります。

きちんとした情報をいかにあまねく届けるか、セカンドオピニオンの役割が日に日に大きくなっているように感じます。
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2016年12月07日

地下の空洞化問題

11月8日、博多駅前で起きた大規模陥没で電気やガスなどのライフラインが一時停止し、
市民生活に大きな影響をもたらしました。

今回の原因は地下鉄の工事によるものだとみられていますが、実は、こうした地下工事とは別の原因で、年間3,300件の陥没事故が全国で起きています。

その原因とは、私たちの足元に張り巡らされた下水道管のようです。

老朽化などで進む破損や亀裂が陥没を引き起こしていたのです。

それでは、下水道管の破損がどう陥没を引き起こすのかというと、下水道管の亀裂をあらわれると、そこに土砂が引きこまれ、空洞が生まれます。

その空洞に雨水や地下水が流れ込み、水の量は天気などによって変わるため、水位が上下し、周囲の土砂を削り取っていきます。

地表にわずかな異常が現れた時には、地中の空洞は大きく成長している場合があるといいます。

高度経済成長期、都市部から進んだ下水道整備ですが、当時埋められた下水道管は、次々と耐用年数の50年を超えていて、東京では、現在およそ1,800キロあり、20年後には、およそ8,900キロになります。

都内では、地下の空洞を探す調査が続いています。

破損が見つかっても、補修工事には都市ならではの課題があります。

都市が成長する前、地下にあったのは水道管やガス管など、最低限のインフラだけでしたが、人口が急速に増えるにつれ、地中に埋められるインフラの数や種類が次から次へと増加し、一気に複雑化しました。

下水道管の補修を進めるには、ほかの管を保護したり、妨げになる管を移設したりする必要があり、工事の費用も期間も膨らんでしまうというのです。

東京や大阪、名古屋などでは、すでに問題が表面化していますが、実は、これは大規模な都市部に限られた問題ではなく、比較的後に整備された地方都市にも今後、波及していくことが懸念されています。

しかし、地方都市は、人手や財源も限られているだけに、対策はより困難になると考えられますから、地方の問題とはいっても、このような場合には国の支援が欠かせません。
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2016年12月06日

大谷翔平選手の年俸

日ハムの大谷翔平選手が札幌で契約更改を終えました。

その年俸2億7000万円でしたが、これに対してネット上のプロ野球ファンの間で「安い」「少ない」という球団への批判的な反応が圧倒しているということです。

確かに事前に、4億円という数字が出たり、来年オフにはポスティングによるメジャー移籍が噂されている中で、3億円ぐらいかなというのが相場観でした。

確かに私も、安すぎるという実感を持ちました。

この2億7000万円の金額を巡っては、ヤフーニュースに寄せられたコメント欄を見ても「いくらなんでも少なすぎる」「来年メジャーに出ていくからケチったのかも 」「最低3億」「夢がない」「日本一とMVPを取って昨年よりアップ率が低いって?」「二刀流だから年俸も二人分でいいのでは」「中田とのバランスを取ったのか」という意見が並んだということです。

“二刀流”としての査定合算は、昨年のそれを大きく上回っていることは間違いありません。

しかも、そこにリーグ優勝、日本一という勝利への貢献度という係数がプラスされ、MVP、球宴出場、ベストナインW受賞など、いわゆるタイトル料とされるものまで加算されれば、35%アップに抑えられた金額には確かに大きな疑問符はつきます。

経営側から見れば、日ハムならありえる数字のようですが、それにしても評価は低かったといえます。

早くも来年オフのメジャー移籍時のオファー額が10年300億円にまで高騰するような、とんでもない金額が飛び交っています。

大谷選手自身の幸福論から言えば、メジャー移籍の希望が聞き入れられた日ハムは居心地のいい球団であり、2億7000万円の額に、外野がとやかく議論する問題ではないのかもしれません。

ただ、プロ野球は夢を売るスポーツとして、プロとしての価値をどう評価されるかは、プロ野球ファンのみならず関心が高いといえます。

posted by 川上義幸 at 20:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月05日

ライチョウに異変

標高2,462メートルの新潟県の火打山ですが、豊かな自然が残る山として知られてきました。

ここには、悠然と姿を見せるカモシカや…、ウサギ、そして、クマ、夏には、色とりどり、花が咲き乱れます。

そして、この山の象徴とも言えるのが…、国の特別天然記念物、「ニホンライチョウ」です。

しかし今、このライチョウを育んできた環境が脅かされつつあるといいます。

ライチョウは北アルプスなど、標高の高い限られた場所で生息していますが、日本全体で2,000羽を切るまでに減少していると見られ、絶滅が危惧されています。

ライチョウが食べる高山植物のコケモモですが、何者かによって荒らされ、土ごと掘り起こされていました。

高山植物を荒らした「犯人」はだれなのか、無人カメラを使った初めての調査が行われ、その結果映像には、これまでいなかった生き物の姿も記録されていました。

イノシシです。

主に、平野部に近いところで生息しいるイノシシが、この山で撮影されたのは初めてのことです。

さらに、イノシシの集団も見つかり、集団が確認されたことで、すでにこの周辺で繁殖を繰り返している可能性も出てきました。

なぜ、標高2,400メートルをこえる火打山に、イノシシが現れるようになったのでしょうか。

今や全国で98万頭にまで増え、各地で深刻な農業被害をもたらしているイノシシですが、
主に農地や自然が混在する「里山」に棲んでいましたが、生息地の過密化などから市街地にまで出没するようになりました。

どうも、暖冬の影響で積雪が減ると行動範囲が広がり、標高の高い山にまでやってくるようになったようです。

posted by 川上義幸 at 17:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月04日

もう12月です。

  今年もあと1か月となりました。

  公園の木々も紅葉から落葉へ、冬支度が進んでいます。
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  天神でも、クリスマスマーケットが福岡市役所前にお目見えして多くのお客さんでにぎわっています。
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  昨日は、筑後川大学の12月の講師として、「有明海の今」という題で福岡のエルガーラで講演しました。

  天気も良かったですし、いろいろな行事と重なったこともあって、聴講者が少なかったことが残念でした。

  案内が国土交通省OBの関係者に限定されているわけではないようですが、呼びかけの広がりが小さいのが気がかりです。

  筑後川、有明海のファンをいかに増やしていくか、広報の在り方を考えないといけないようです。

  会場は久留米大学のサテライトオフィスとなっていて、100名は優に入れる広さで講演会にうってつけの場
所です。

  来年は、第31回筑後川フェスティバルを福岡市で開催予定と聞いてますから、この会場を活用して、本番まで事前に筑後川、有明海について定期的に講演会を開催し、福岡市民に関心を持っていただく工夫が必要のようです。

  今週は、有明海も裁判の和解成立に向けて、水産振興基金の設置の議論が水面下で繰り広げられそうです。

  基金は目先の対応ではなく、有明海の未来につながる内容であってほしいとただただ願うばかりです。

  来週14日に佐賀県議会の参考人に呼ばれていまして、有明海の未来に繋げる意見陳述をしてきたいと考えています。
posted by 川上義幸 at 20:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月02日

ノケジョ

大学の農学部で女子学生の割合が高くなっています。

理系女子の「リケジョ」に続いて、農学系で学ぶ女子に対する「ノケジョ」という新しい呼び名も登場しました。

昔は、女子が大学で理系を目指す場合に薬学部、そして理学部が定番でした。

大学全入時代となった今日、薬学部や理学部がない大学では農学部に流れて行っているようです。

成績は断然、女子がいいですから、農学部の偏差値はうなぎのぼりです。

佐賀大学でもその傾向が強く、理工学部よりも優秀な女子が農学部に流れているように感じます。

農業といえば、きつい、格好悪いといったイメージもありましたが、最近では食の安全、生命科学など幅広い分野を学べる魅力的な学問になっているようです。

  また、最近では、農学部という名前が少なくなり、大学側も「生命資源学部」のようにイメージを変えて、食品加工や環境系が学べる学科を売りにして、女子を集めています。

  農林省は、女性の就農を応援する「農業女子プロジェクト」をはじめ、女性が使いやすいトラクターなど取り組んでいるそうです。

  土木にも女子が大勢行くようになると、注目されて「ドケジョ」となるのでしょうか。
posted by 川上義幸 at 13:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年12月01日

30.10運動

「30.10(さんまる.いちまる)運動」というユニークな取り組みが全国に広がってきました。
年末に向けて宴席が多くなるこの季節のお話です。

年間600万トン以上も捨てられる「食品ロス」を減らそうと、国や自治体が本腰を入れていて、なかでも目立つ宴会の食べ残し対策として「乾杯後の30分と最後の10分は席に着いて料理を楽しんで」という運動です。

この運動の発祥の地は長野県松本市です。

「残さず食べよう!30.10運動」と居酒屋や宿泊施設にこのように趣旨を記したコースターを配っています。

今では全国に広がっているようで、札幌市は「開始後25分」と時間を短めにし、「2510(ニコッと)スマイル宴」と名付けて呼びかけたりしています。

静岡県は居酒屋などと協力し、宴会コースを食べきった客は料金を割り引く「食べきり割」を期間限定で実施しています。

この食品ロスの600万トンは世界の食品援助量のほぼ2倍にも上ります。

一昨日の宴席では大腸ポリープ切除のため禁酒を余儀なくさせられました。

ひたすら、食べることに専念し、ほぼ完食で「食べっきり割」があれば料金が安くなったと思われます。

ただ、その代償として食べ過ぎ、太りすぎとつながって肥満傾向の健康上の障害も気になるところです。
posted by 川上義幸 at 20:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記