2022年10月28日

観光地の宿泊料上昇

  国内の観光地で宿泊料金が上昇しているようです。

  11日に始まった政府の公的補助「全国旅行支援」の予約が好調なうえ、光熱費や食材などのコスト高と秋の旅行シーズンが重なったためです。



  ホテル側は、「『Go To トラベル』や新型コロナウィルス禍前の繁忙期と比べれば値上げしている」としたうえで「全国旅行支援の開始に伴うものではない。物価高で上げざるを得ない」としています。

  そのほかにも「コロナ禍で需要が落ち込んだ時は料金を下げていた。需要の戻りに合わせて水準を戻しているだけ」という声も多いようです。


  観光庁によると、全国の宿泊施設の客室稼働率は新型コロナ感染が本格化した2020年5月を底に、今年の8月頃に50%台を回復するまで5割未満で低迷し、インバウンド消費が消え、綱渡りの経営が2年半に及んでいました。

  とはいえ、料金の上昇や需要の急増は利用者に影響を及ぼします。

  料金が高くなるうえ、予約も取りにくくなっているようです・



  国土交通相は、便乗値上げが確認された場合には、都道府県と連携して厳正に対処するとしていて、事業者にくぎを刺しています。


  全国旅行支援は平日の旅行ならばクーポンと合わせて最大11000円が割引されます。

  開始開始以降、予約サイトや旅行代理店を通じた予約は好調のようです。

  全国旅行支援の開始を政府が表明した時点で平均6〜7割は予約が埋まっていて、残りの3〜4割に普段では考えられない需要が集中しているようです。

posted by 川上義幸 at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月27日

サボテン革

気候や地形の変化に富んだ中南米で、格差の拡大や経済発展に伴う資源・人材の有効活用、そして環境問題への関心が高まっています。



身近にある資源に着目し、環境意識の高まりを追い風に快走するメキシコ企業があります。

サボテンを加工して革を模した合成素材「デセルト」を展開するアドリアーノ・ディ・マルティです。


「唇をケアして、地球をケアしよう」、高級ブランド「ジバンシー」は4月、SNSに、一見不釣り合いとも思えるサボテンの葉とともに、1本のリップバームの写真に投稿しました。

唇に潤いを与える新製品の容器に、サボテンから作った合成素材のデセルトが採用されました。

「革新的で環境に優しく、ゴージャスだ」と歓迎する声が多く寄せられたとか。



化粧品だけではなく、独メルセデス・ベンツのEVのコンセプト車「EQXX」の座席にも「サボテン革」が使われています。

家具業界ではバッグや靴に大量の革を使い、生育に多くの飼料や水が必要な動物の皮革製品は、環境への負荷が大きく、動物愛護の観点から懸念が高まっています。


石油由来の人工皮革や合成素材も、製造から廃棄までの過程で環境負荷がかかります。


サボテンはメキシコの各地で自生し、手に入りやすく、少量の水で育つので灌漑設備は不要で、殺虫剤や肥料も必要ありません。

伐採ではなく毎年成長する葉先をカットするので環境にも優しく、植物なので二酸化炭素を吸収してくれる上、廃棄されても自然の中で分解されます。



スポーツブランドの独アディダスがボクシングのグローブに採用するなど、環境意識の高い世界的な有力企業が目立つといいます。

サボテン革は現在、100ヵ国以上に輸出され、バッグや靴などに採用されています。


価格は動物由来の革と石油由来の合成素材の中間だといいます。


メキシコでは米国などで成功した事業モデルを持ち込むのが主流でしたが、今後はデセルトのような独自の価値観と技術で、世界が抱える問題の解決を目指す企業の登場を期待できそうです。

posted by 川上義幸 at 21:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月26日

現場視察

国土交通省OB会の現地視察会に参加しました。

前日に熊本城を一望できるアークホテルに宿泊して、立野ダム建設現場、新阿蘇大橋、阿蘇神社、旧東海大学阿蘇キャンパス震災ミュージアム、国道57号北ルート、本田技研熊本工場、TSMC工場工事現場を視察してきました。


DSC_0148 (002).JPG
DSC_0147 (002).JPG
熊本城も復興工事が完成していて、ホテルの朝食会場から一望できました。

早朝にまだ薄暗い時間帯からウォーキングし、照明で照らされた熊本城も絶景でした。


DSC_0149 (002).JPG
立野ダムは堤体のコンクリートを75%打設していて、令和5年度完成に向けて工事は終盤を迎えていました。

立野ダムは流水型ダム(洪水調節専用ダム)で、白川の上流の阿蘇外輪山付近に建設されており、下流の熊本市街地から水害を防ぐ役割をしています。


ダムサイトを訪れるといつも、付近にあった栃木温泉小山旅館を思い出します。

小学校の修学旅行で泊った宿で、砂防ダムから落ちる水の音が一晩中響き渡っていたことが記憶に残っていて、訪れるたびにタイムスリップして当時を懐かしみます。


DSC_0001_BURST20221026105356817_COVER (002).JPG
熊本地震から創造的復興を果たした新阿蘇大橋も地域の重要な生活道路として立派に存在感を示していました。

将来、大規模地震が起きたとしても橋全体が崩落しにくくするために、予測が困難で不確実性が大きい断層変異を受け流す構造計画を取り入れています。



最後に見たTSMC工場工事現場は早期完成を目指し、大型クレーンが30台以上はあったでしょうか、広大な土地に所狭しと配置され、工事は最盛期を迎えているようでした。

民間工事では例を見ない規模で、他の工事現場から集めてきているのかもしれません。



旅行支援が始まり、宿泊料が3000円引きに加え、6000円のクーポン券をいただき、視察内容に加え、満足度の高い現地視察会でした。
posted by 川上義幸 at 20:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月24日

円安が進む

21日の東京市場で1ドル=150円台半ばまで円安が進んでいた円相場は、海外市場に入って円売りドル買いが加速し、一時、1ドル=151円90銭程度まで値下がりしました。


ところが日本時間の午後11時半過ぎに、円相場は、突然、円高方向に振れ、その後、およそ2時間で1ドル=144円台半ばまで7円余り変動しました。

急速な円安に歯止めをかけるため介入の事実をあえて明らかにしないいわゆる「覆面介入」で、ドル売り円買いに踏み切ったとみられます。


今のところ政府・日銀から公式な発表はありませんが、ただ、為替は市場で決定するという大原則がある以上、市場介入はいわば非常手段でありそう何度もできるものではありません。

また、市場介入にふみきった場合でも、日本単独での介入になるとみられ、市場関係者の中には円安に歯止めをかける効果は限定的だという見方もあります。



円相場は、さまざまな経済情勢を反映して変動しますが、今の急速な円安の背景にあるのがインフレを抑え込むため、大幅な利上げを続けるアメリカと、金融緩和を続ける日本の姿勢の違いです。

日銀の黒田総裁は、日本経済はアメリカなどに比べると回復のテンポが遅く、景気を下支えすることが必要だとしたうえで「金利を上げられないという意味ではなくて経済物価に対して最も適切な金融政策や金利を考えるといま金利を引き上げることは必要ないし適切ではない」と述べています。



アメリカの利上げを背景にしたドル高が及ぼす影響については日本以外の各国も問題視しています。

今年に入ってから21日まででみると円はドルに対して23.8%の大幅な値下がりとなっています。


このほか主な通貨はドルに対して、

▽アルゼンチンのペソが32.8%、
▽トルコのリラが27.9%、
▽スウェーデンのクローナが20.2%、
▽イギリスのポンドが17.8%、
▽韓国のウォンが17.2%、
▽ユーロが14.2%、
▽南アフリカのランドが14%、
▽オーストラリアドルが13.8%、それぞれ値下がりしています。

この先、さらにドル高が進むということになると国によっては自国通貨を守る、通貨防衛を迫られることになるかもしれません。


今の円安には、物価上昇を招くなど「悪い円安」という指摘もありますが、政府・日銀が歯止めのかからない円安にどのように対応するのか一層問われることになりそうです。
posted by 川上義幸 at 20:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月23日

水際対策

  世界有数の厳しさで「鎖国状態」という指摘まで受けた日本の水際対策ですが、10月11日からは個人旅行も解禁されるなど、外国人観光客の大幅な増加が期待されています。

  この時を2年以上、待ちわびた観光業界からは歓迎する声が聞かれますが、人手不足に悩む現場の実情もあり、喜んでばかりではいられないようです。



  観光業界では、いよいよコロナ前の活況を取り戻せるのではないかと期待感はひとしおですが、経済全体が回復に向かう中、さまざまな業種が採用を増やしていることで、正社員だけでなくパート従業員も集まりにくくなっているといいます。

  人と人が接するサービスで旅館業は成り立っていますので、ものすごく大変な部分がありますし、若い方に来てもらって育って頂かないと将来的にどうなるのかということも心配になってきます。


  人手不足にどう対応するのか、某旅館では、サービスの質を落とすことなく、思い切って業務を効率化する方法を模索しています。

  その1つがタブレット端末の導入です。

  すべての客室に端末を用意し、旅館の施設の案内やよく聞かれる質問などを簡単に見られるようにし、以前は、宿泊客が部屋に到着した時に従業員が行うこうした説明に15分ほどかかっていましたが、それを短縮することができました。

  さらに、この端末で大浴場やフロントの混雑具合を確認出来るようにすることで、宿泊客の利用を分散しようと工夫しています。


  こうした地道な積み重ねで、従業員の負担を少しでも軽くしたいといいます。



  コロナ禍で厳しい状況が続く中で生じた人手不足は、宿泊にとどまりません。

  観光関連のサービスを手がけるさまざまな事業者にも広がっています。


  東京・浅草で日本文化の体験サービスを手がける会社では、売り物の1つとなっている人力車を引く従業員がコロナ前の30人から18人に、茶道や書道などの日本文化を教える従業員も5人から3人に減りました。

  新型コロナの感染拡大で会社が一時休業を余儀なくされた間に、生活のため離職する人が相次いだのです。


  会社は観光需要の回復をみこしてことし春ごろから採用を本格的に再開しましたが、なかなか採用に行き着く人材の確保が難しかったといいます。

  さらに、採用したとしても一人前に育てるには時間がかかります。

  人力車の場合で少なくとも1か月、日本文化を教えるスタッフは1年以上の研修期間が必要で、サービスの質を維持するためにも研修期間を短くすることはできないのです。



  岸田総理大臣は10月3日に行った臨時国会の所信表明演説で、円安のメリットを最大限引き出すとして、年間5兆円を超えるインバウンドの消費額達成を目指す考えを示しました。

  3000万人以上の訪日客が訪れていた2019年の外国人旅行者の消費額は4兆8000億円で、それを上回る額です。



  その達成に向けては、新型コロナで傷んだ地域の観光地で働く人材の育成や確保が必要です。

  そして人材不足の問題を根本的に解決するためには、従業員の待遇改善が欠かせません。
posted by 川上義幸 at 21:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月22日

金木犀の二度咲き

  今年の金木犀の開花は例年より早く、9月末には見られました。

  しかし、今週になってまたあの甘酸っぱい香りが街のいたるところから漂ってきました。



  金木犀はモクセイ科の常緑小高木の一種で、元々は中国から渡来した花です。

  その甘い芳香は秋の風物詩になっています。

  金木犀の開花時期は9月中旬〜10月下旬といわれますが、気温の影響を受け、気温が高いほど開花時期は遅くなると言われています。



  実は今年の金木犀は、二度咲きしていたようです。

  9月にいったん花が咲き終えた後、10月に新しい花が開花して下旬まで楽しむことができる二度咲きする樹
もあるということがわかりました。



  「夏季から秋季にかけての気温が金木犀の開花に及ぼす影響」(和歌山大学 2012) という論文に、詳しい研究が掲載されているようです。

  本研究では,金木犀の 二度咲き現象が近年の 温暖化,高温化の影響である可能性を検討することを目的で行われました。

  その結果,加温処理によ って開花の開始は遅れ,開花期間は長期化し、 花ごとの開花日数は開花期の後期に開花した花で短 縮化されたということです。

  さらに、加温によって開花期に複数回の ピークのある 2〜3 度咲き現象が引き起こされました。



  「二度咲き」の原因は、気温の急激 な変化(実験では「加温」)が大きいことがわかったようです。
DSC_0131 (002).JPG
posted by 川上義幸 at 06:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月19日

リスキリング

DXやAI=人工知能の技術進展、脱炭素が広がる中で、仕事に求められる人材やスキルも大きく変化しています。


某民間のシンクタンクでは、2030年に労働市場で460万人の人材が余るという試算を行い、技術の革新で雇用が創出される一方で、人手が余剰になると働く人の失業や収入の減少などにつながる恐れがあるとしています。

このため「リスキリング」の支援に産官学が連携して取り組むことや、仕事を失った人が異なる業種に再就職できるよう職業訓練の充実を進めることが重要だと指摘します。



最近では、働く人の意識が変化し、働きながら新たなスキルを身につけるリスキリングを始める人が増えているようです。


リスキリングを希望する社会人向けのオンライン授業を配信する東京都内のIT企業では、ことし8月時点の登録者はおよそ78万人と去年の同じ月より20%増加したといい、この3年間でみると登録者はおよそ2倍に急増しているといいます。

リスキリングは同じ会社で業務を変更したり、転職につなげたりするのが目的です。

このIT企業が運営するサイトでは主に社会人向けにビジネススキルやプログラミング、それにデザインの授業など8000を超える動画を配信しています。


力を入れているのが生放送による授業の配信で、働く人が仕事が終わった後に参加できるよう毎日、午後8時ごろから専用のスタジオで授業を撮影し、配信しています。

生放送ではリアルタイムで質問を受け付ける時間を多くとることで授業を受ける人がきちんと理解をしながら着実にスキルを身につけることができるよう取り組んでいます。


その会社によりますと働きながら授業を受ける人が多くなっていて失業や収入減少などへの不安からリスキリングを始めたというケースが増えているといいます。


リスキリングは今までは新たなスキルを身につけることで、収入の増加につなげたいというプラス型の学習、学び直しだったのが、最近では学ばないといまの生活を維持できないという、生活を守るためのリスキリングになっていて大きな変化を感じるようになっています。



10月3日に行われた第210臨時国会衆院本会議の所信表明演説で、岸田文雄首相は個人のリスキリングの支援に5年で1兆円を投じると表明しました。

年功序列的な職能給からジョブ型の職務給への移行と、リスキリングの支援姿勢を打ち出しました。  


海外では、デジタル化が進む中で技術的失業を未然に防ぎ、労働移動を実現するための解決策としてリスキリングが着目されてきましたが、日本でもやっと、岸田政権は「企業間、産業間での円滑な労働移動」を目指すとしています。
posted by 川上義幸 at 17:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月17日

インフラ維持、技術でカバー

  インフラの維持補修を効率化するスタートアップのサービスが広がってきたようです。


  東京大学発のアーバンエックステクノロジーズはスマートフォンを活用し、道路の損傷状況を手軽に点検するサービスを始めました。

  まず、自動車のダッシュボード上にスマホを設置し、内蔵カメラで道路を撮影し、その動画や静止画を基に人工知能がひび割れの状況や平坦性を解析する仕組みのようです。

  費用を大幅に抑える上に、大型の専用車両では走行できない細かい道路を点検できる利点もあります。

  2023年に自治体などへ試験提供をはじめ、2024年の有償化を目指しているようです。



  全国各地でインフラが耐用年数の目安とされる使用50年を迎え、修繕の必要性が高まっています。

  担い手不足も課題であり、1997年のピークから減少してきており、ピーク時の7割程度まで落ち込んでいます。

  インフラ点検を担う自治体などの人出不足は深刻化してきており、熟練者の役割に代わる技術は不可欠となっています。



  次に、水道管に着目するのが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)初の天地人です。

  人工衛星から照射したマイクロ波などで地表の温度や水分量を検出し、水道管の損傷による漏水リスクを分析する技術を開発しました。

  2月に実証実験を開始し、2023年にも自治体などにサービスを提供します。



  センサーや通信機能付きの「スマートネジ」を開発したのがネジロウで、IHIは使用50年を迎える関門橋で、このスマートネジを使った金属疲労の観測システムの運用を始めました。

  スマートネジは全長20cm強で、地震時にネジにかかる加速度を計るほか、橋梁の膨張や収縮につながる温度も計測します。

  データを継続的に計測することで修繕計画の材料にできそうです。



  今後は、限られた人員と財源で安全・安心を守る工夫が求められており、スタートアップのサービスや技
術への注目は高まっています。

posted by 川上義幸 at 17:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月16日

脱脂粉乳

脱脂粉乳というと、むかし給食で出されておいしくなかったことを思い出します。


この脱脂粉乳は、お菓子やパンなどいろいろな食べ物に使われる一般的な乳製品でもありますが、この在庫が今、ものすごく増えているようです。

ことし6月末時点で10万トンを超え、過去最高水準となっています。

背景には新型コロナの影響で牛乳や乳製品の消費が落ち込んでいる一方、生産は増産が続いていることがあります。



一時期、牛乳が余って廃棄になるかもしれないと心配されましたが、廃棄は回避されたものの余っている状態は続き、影響が脱脂粉乳に現れているということです。

というのも牛乳や多くの乳製品は腐りやすいのですが、脱脂粉乳は比較的長期間、保存が可能です。

このため、生乳が余ると脱脂粉乳に向かい、在庫が積みあがることになります。



酪農家の間では、大規模な投資で生産を伸ばしてきたところが多く、急に減らすと経営に打撃となるため、なかなかそれができず、在庫が増える状況が続いています。

それに加えて今、さらに悩みのタネが出ていて、牛乳の値上げが加わっています。


大手乳業メーカー3社は、酪農家の生産コストが上がっていることもあって、牛乳やヨーグルトなどの一部の乳製品を11月から値上げする予定です。

この影響で業界団体は、11月以降、牛乳などの消費量が前年より5%あまり減ると見込んでいて、その結果、余った分が脱脂粉乳の生産に回り、在庫がさらに増えると予想されているんです。



そこで生産者と乳業メーカー、国は、2年間であわせて4万8000トンの在庫を減らす異例の対策を行っています。

それでも業界団体では、今のままだと、またこの年末年始、廃棄の恐れもあるとして、生産の抑制、消費の拡大を両面で進める必要があるとしています。


何とか廃棄という事態を避けられるよう、関係者一体となって努力してほしいと思います。

posted by 川上義幸 at 17:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月15日

代替肉

  食肉の代わりとして工場で生産される代替肉が本物に近づきつつあるようです。


  従来は大豆などを原料とし、味や食感が肉とかけ離れたものも多かったようですが、細胞培養や発酵、人工知能の技術が進化し、おいしさが増しています。

  代替技術は牛乳にも広がっており、畜産の代替技術は生産に必要な資源やエネルギーも少なくて済みます。

  人類の主要なたんぱく源となれば、気候変動や食糧危機を解決する潜在力も秘めているといえます。



  米イート・ジャスト社は世界で唯一、培養肉の販売を許可されている企業で、味や肉質など様々な試験を経て選んだ最高の品質を持つ鶏の細胞を使い、巨大なタンクの中で栄養を与えて半永久的に増やして作ります。

  この一部を収穫し、肉らしく成型したら完成になり、生産にかかる期間は4〜6週間と、食用鶏の8割程度で済みます。

  人類の歴史で初めて、動物を殺さずに肉を販売できるようになったわけです。



  イースト・ジャストの培養肉は代替肉の一種ですが、他には大豆や小麦などからなる植物肉、微生物の発酵作用で作る発酵肉があります。

  畜産で必要となる莫大な土地や水を節約し、食糧危機の解決手段としても期待されます。

  現在、市場に最も多く出回るのは植物肉ですが、肉の味や食感を再現しきれずに消費が伸び悩んでいました。



  イスラエルのアレフ・ファームズは、代替肉の抱えるそんな課題を解決できる技術を開発し、より本物に近い培養肉を作れるといいます。

  牛などから採取した生きた細胞を動物の体内環境をまねた装置の中で栄養を与えて培養し、その培養肉を最新の3Dプリンターで肉の形になるよう積み上げます。

  細胞は体のなかと同じように周りの細胞と組織を作り上げて3〜4週間で塊肉となり、本物のステーキのような食感を再現します。



  発酵肉も注目されます。

  米ミーティ・フーズは、キノコを使って肉そっくりの食感のたんぱく質を生産します。肉の正体はキノコの根にあたる菌糸体で、筋肉組織に構造が似ています。

  キノコに栄養を与え、発酵作用により急速に増殖させて作ります。



  シンガポールが培養肉の提供を法的に認めるなど、培養肉開発で主導権を握ろうとしていますし、米国、イスラエル、韓国などの国も国が支援しこの競争に後れを取らないようにしています。

  実用化で出遅れ気味の日本も、農水省、経産省が支援をし始めています。
posted by 川上義幸 at 20:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月13日

費用が高くて、死ぬこともできない

北京のような大都市では土地が不足しており、墓地の価格が高騰しています。

中国の墓地は20年間の使用権を購入します。

北京では、最も安い墓地でも130万円/m2となっており、2007年と比べて4倍に跳ね上がっています。

ネット上でも政府の対策は効果がない不満の声があふれています。



市民からは「食べられないなら食べなければいいが、死なないわけにはいかない」などと悲鳴があがり、費用が高くて、@出産もできないA生活もできなB死ぬこともできない、人生は本当に大変だというわけです。

そんな中、北京で急速に人気を得ている墓地があります。


それはネット墓地で、お花や線香はその日の気分で選ぶことができ、毎日メッセージを添えてお供えをすることができます。

気持ちをネット上に表すことができ、毎日故人と交流ができるといいます。


ネット上では、記念の写真を登録することができ、食事やプレゼントも備えることができます。

会費や登録料はなく、すべて無料となっていて、埋葬を海などの散骨で済ませ、墓参りをネット墓地で行うというわけです。

このようなサイトを利用する人は100万人にものぼるそうです。



また、土地不足に悩む政府も奨励して「エコ埋葬」がブームになっていて、これは芝生や水の中に骨壺を沈める埋葬方法です。

骨壺は土の中で3か月、水中で数時間で溶けてなくなるということで、同じ場所で何度も埋葬できるといい、場所とらず環境にも優しいというわけです。


土地価格の高騰で悩む中国でいかに安らかに眠ることができるか、模索が始まっています。
posted by 川上義幸 at 16:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月12日

withコロナ

新型コロナウィルス禍で打撃を受けた地域経済の再建を目指し、政府の観光振興策が昨日から始動しました。

全国規模の旅行割引は2020年12月に停止ました「GoToトラベル」以来となります。



水際対策も大幅に緩和し、1日当り5万人の入国者数上限を撤廃し、訪日観光客の個人ツアーを解禁し、入国制限はほぼコロナ禍前ら戻りました。


また、ワクチン接種者にスポーツ観戦や音楽ライブなどの入場料を2割引きする「イベント割」も導入します。


旅行支援は宿泊代などの割引とクーポンの配布で1人1泊当り最大1万1千円を補助します。



費用は国が負担し、事業主体は都道府県が実施期間などを決めます。

ただ、利用はワクチン3回接種か陰性証明が条件となります。



昨日はウェブサイトが一時、アクセスが集中し、利用しづらい状態となりました。

一部のサイトではすでに予算の上限に達し、受け付けを終了した自治体も出始めています。

また、「GoToトラベル」の時と違い、今回は自治体によってルールが異なるため、旅行会社や宿泊施設からは困惑の声も挙がっています。




withコロナが具体化し、社会経済活動がコロナ前まで戻らなくても、着実に前に進んでいますので喜ばしいことです。


昨日、久しぶりに通勤時に地下鉄に乗りましたが、すべての人がマスクを着用し、コロナとどのように付き合っていくか国民の意識も高いことが伺い知れます。


訪日外国人が新型コロナウイルスの水際対策緩和で急増が予想されますが、マスク着用について基本的な感染防止対策として順守を引き続き要請するようです。
posted by 川上義幸 at 18:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月10日

記念日を商機に

  昨日は、身近にある木について知り、木材をおおいに使ってもらおうという日、「木の日」です。

  「木の日」は1977年に林野庁と木材利用推進中央協議会等が業界の発展と木材の利用促進を図るため、日付は「十」と「八」を組み合わせると「木」の字になることから、「木の日」と定め、以後毎年全国で様々なPR活動やイベントが行われています。



  このように、自治体や企業が独自に記念日をつくり、地域の食文化や特産品のPRに活用する動きが広がっています。

  民間の認定団体に登録された記念日は約2500件と10年前の3.3倍になりました。

  定期的にめぐってくる商機を生かし、少ない出費でイベントを打てる利点がありますが、増え続ける記念日の中で埋没しないためには、消費者らを飽きさせない工夫が欠かせません。



  地方では宮崎県発祥で1994年に登録された「橋の日(8月4日)」がさきがけの一つで、記念日に郷土の橋で行う清掃活動などは全都道府県に広がりました。


  都道府県別では東京都(1327件)が突出し、大阪府(183件)、神奈川県(98件)が続き、企業数が多い都市部が上位を占め、10件以上ある自治体は30都道府県になっています。



  長野は近年、食肉関連の登録が目立つといいます。

  古くから馬肉文化が根付き、「ジビエ」と呼ぶ野生鳥獣肉の利用が多く、「飯田焼き肉の日(11月29日)」がその代表格です。

  人口1万人あたりの焼き肉店舗数が全国の市で最多だったことなどから、官民で盛り上げ機運が高まったようです。

  焼き肉と音楽ライブを融合したイベントなどを通じて地元の関心を高め、みそ製造販売のマルマンと飯田下伊奈食肉組合が共同で登録しました。


  2021年の記念日では長さ11.29mの鉄板で焼き肉を楽しむイベントを企画し、「最も長い鉄板」としてギネス世界記録に認定されました。


  今年は飯田の焼き肉文化を発信する常設の「信州飯田焼肉研究所」を開設するといいます。


  旗振り役のマルマンの幹部は、ブランド力を磨き、訪日客が食べにくる街にしたいと力を込めています。



  九州・沖縄では、「みやざき地頭鶏の日(2月10日)」、「シシリアンライスの日(4月4日)」、「みやざきマンゴーの日(5月25日)」、「かりゆしウェアの日(6月1日)」、「恩納もずくの日(7月4日)」、「走ろうの日(8月4日)」、「中津ハモの日(8月30日)」、「鹿児島黒牛・黒豚の日(9月6日)」、「九十九島の日(9月19日)」、「とんこつラーメンの日(10月2日)」、「九州あご文化の日(10月15日)」などがあります。



  社会に浸透しているバレンタインデーやハローウィンは100億円規模の市場があるとされていますが、小粒でも定着すれば地域経済への効果は見込めます。


  SNSで情報拡散させるなど、従来の手法にこだわらず、情報発信やイベント運営などを若い世代に任せるのも有効になってきます。

posted by 川上義幸 at 18:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月09日

「米離れ」から新たな動き

  国内で「米離れ」が課題になる中、自由な発想で「コメ」の可能性を広げていこうという動きも出始めています。

  原料として小麦粉が使われることが多いパンや麺類、クレープなどの食品ですが、小麦粉の代わりにコメを製粉した「米粉」を使ったものが各地で次々と生産され、注目を集めています。



  なぜコメを活用する動きが広がっているのかというと、背景には世界をゆるがすウクライナ情勢があるといいます。

  ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で、小麦が世界的に暴騰しています。

  ウクライナは世界有数の小麦の生産国で、そこが戦争になると収穫もできず、できた小麦を世界に運ぶこともできないこともあり、世界的に小麦の供給がひっ迫しています。



  そのような中、コメは意外に価格が安く、国内で安定供給し続けられる主要作物です。

  このため代替品としての需要が高まり、価値を見直す動きが始まっています。


  小麦の値上がりを背景に広がりを見せている米粉ですが、近年、加工技術が向上して、コメらしいもちもちした食感が出せるようになってきているといいます。


  さらにほかにも、小麦アレルギーの原因物質が、米粉だとつくられないのは大きなメリットがあります。

  今まで小麦のパンが食べられなかった人がコメ由来のパンや麺など、さまざまなものが楽しめるようになるというわけです。



  しかし一方で、コメを取り巻く環境は厳しさを増しています。

  1人あたりのコメの年間消費量は1962年度の118キロをピークに減少し、2020年度は50キロ余りとおよそ60年の間に半分以下になってしまいました。

  さらに家庭の食料品の支出金額でも、この10年でパンがコメを逆転しました。


  食生活が多様化して「米離れ」が進み米農家の経営環境が厳しくなる中、発想を転換していくことが必要で、消費を作っていくということがなによりも大事となります。

  日本人は白い米、粒で炊いたおいしいごはんに今までこだわりすぎていましたが、その固定観念をいったん外して、今までコメが使われていなかった分野に挑戦して、とにかく何かやってみることが必要のようです。



  こうした中、コメ業界では、新たな市場を開拓しようと、これまでにない商品の開発が進められています。

  一つには、神戸の米卸会社が開発したのはコメからできた「チーズ」です。

  この“米チーズ”、材料はすべてコメで、もち米に酒かすを加え、コメから抽出したうまみ成分を混ぜることで、チーズのような味を引き出せるんだそうです。


  一方、大阪のカレー店が開発したのは、コメを使った“クラフトビール”。

  新型コロナで客足が減り、廃棄米が増えたことから地元の醸造所と協力してコメを使ったビールの開発を進めました。

  炊きたてのお米のような甘さに加え、後味はビールらしい苦みも感じられるということです。



  コメは日本人の体、健康、命を支え安定供給のできる大事な農産物で、消費者の手元にさまざまなコメ製品を届けて楽しんでもらうことで、コメの世界がどんどん生き生きしていってほしいものです。
posted by 川上義幸 at 18:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月07日

白いダイヤモンド

EV・電気自動車やスマートフォンなどバッテリーの原料となる「リチウム」ですが、脱炭素化・カーボンニュートラルの実現を目指す中、その需要は高まり、価格も上昇し続けています。

その色と希少性から「白いダイヤモンド」とも呼ばれ、実は日本の“裏側”、南米大陸の高原地帯に集中して存在することが推定されています。


現地では、日本企業が先行して開発を続けてきましたが、ここにきて中国企業が参入し、激しい争奪戦が起きています。



北米を除いた去年の世界全体のリチウム生産量は、前年に比べて21%増加しており、生産量の国別の内訳は、▽オーストラリアが5万5000トンで最も多く、次いで▽チリの2万6000トン、▽中国が1万4000トン、▽アルゼンチンが6200トンなどとなっています。

一方、推定埋蔵量でみると、およそ6割は、▽ボリビア(2100万トン)、▽アルゼンチン(1900万トン)、▽チリ(980万トン)と、上位3か国が南米に集中していると推計されているのです。

その位置関係から、南米の「リチウム・トライアングル」と呼ばれています。



ボリビアに次いで、世界第2位のリチウム埋蔵量があるとされるアルゼンチン。

現地のリチウム開発で一歩先を行くのが、日本の大手自動車メーカー系の商社、豊田通商で、2010年から、地元企業などと共同で、開発を進めてきました。

塩湖の下からリチウムを含んだ水をくみ上げ、1年かけて蒸発させて、リチウムを濃縮し、「炭酸リチウム」という、リチウムイオン電池に使う化合物を精製します。



しかし、次の「電池時代」を見据えてリチウム確保に力を入れているのは日本だけではありません。欧米やアジアの国々も同様で、なかでも、日本をしのぐ勢いで権益の獲得を進めているのが中国です。

EV・電気自動車への転換で世界をリードする中国は、爆発的なリチウムの需要を満たすため、南米を有力な進出先の1つにしています。

中国最大手のリチウム開発企業、「ガンフェンリチウム」は今年7月、アルゼンチンの2つの塩湖の開発権を持つリチウム開発企業を、日本円で1300億円をかけて買収すると発表しました。

  この企業がアルゼンチンで進める大規模なプロジェクトは3か所に上ります。



  チリとアルゼンチンで生産された「炭酸リチウム」の輸出先は、いずれも中国が5割近くを占め、アメリカや日本、韓国などを引き離し、最も多くなっています。



  もともとリチウムイオン電池は、ノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんが基本技術を確立し、ソニーが  1991年に世界で初めて量産化を成功させるなど、日本が技術や販売面で世界をリードしてきました。

  しかし、市場の拡大とともに中国や韓国のメーカーのシェアが拡大、日本勢は徐々に劣勢になってきています。

  日本政府はこうした状況に危機感を抱き、原材料であるリチウムについても権益確保に力を入れていく方針です。

posted by 川上義幸 at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月06日

婚活

  一人っ子政策の影響で全国的に男性の数が多い中国ですが、深圳ではなぜか女性の数が圧倒的に多いようです。



  週末には家族ずれでにぎわう公園でしたが、中高年の男女が集まり何やらひそひそ話をしています。

  「男性の給料はそんなに高くなくていい。そこそこに生活ができれば十分。娘も仕事で稼いでいるから」


  そこには、娘のために結婚相手を探す親たちの姿があります。

  写真を見比べ、情報交換をしています。

  公園の木々には張り紙が掛けてあり、多くは結婚相手を求める女性のものです。

  深圳は男女の比率が悪く、娘はいい年なのに恋愛や結婚ができないと親たちは嘆きます。



  ケ小平が解放、改革の実験場とした深圳ですが、かつての小さな農村が大都市へと変貌しました。

  今では世界の工場として呼ばれ、細かい手作業が得意とする女性の労働者が重宝されています。


  そんな深圳で急拡大しているのが婚活ビジネスです。

  中国の最大のお見合いサイトを運営する珍愛ネットには2500万人が登録されています。

  正会員になれば何人でも会うことができるといいますが、紹介料は6か月で4万円で中国の平均月収を上回ります。


  お見合いサイトの会員は工場の労働者ではなくホワイトカラーの女性です。

  深圳は大企業も多く、また各地からホワイトカラーの女性が婚活に来るそうです。


  実は男女の比率だけでなく、女性の高学歴化が結婚難に拍車をかけているといいます。



  あるお見合いパーティでは、ホワイトカラーの女性ばかり。

  彼女たちが求めるのは、マンションや車を持つ高学歴の男性で、結婚難に危機感を抱きながらも相手に妥協はできない、そんな女性が増えています。


  改革開放で市場経済を導入した中国ですが、自分を磨き結婚相手もマーケットの中から選ぶ、そんな女性の婚活が過熱しています。

posted by 川上義幸 at 21:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月05日

したたかな韓国の武器輸出

韓国製の兵器を買う国が増えているそうです。

韓国の防衛産業の輸出額は2021年に70億ドル(1兆円)と前年から倍増しています。

きめ細かな市場調査に基づく「オーダーメード型」の輸出で商機をつかんでいるようです。



ロシアの侵攻を受けるウクライナの隣国ポーランドは7月下旬、韓国製の戦車「K2」を約1000両や自走砲
「K9」を600両超などを輸入する意向を示しました。

実現すれば、少なくとも1兆円の過去最大の案件となります。

K9自走砲は売れ筋で、搭載する火砲の射程の長さや連射の速さ、移動の迅速さが強みだといいます。


すでにオーストラリアやエジプトも購入を決め、フィンランドやエストニアなどもすでに導入しています。

また、アラブ首長国連邦とは地対空ミサイルの売買を契約し、初の国産戦闘機の開発にも挑み、インドネシアと共同生産を目指しています。



輸出増で、兵器の開発・生産力が高まれば、韓国自身の防衛力にプラスになります。

韓国の強みは相手の安全保障環境や財政状況、産業構造を徹底的に調べ、売り方を柔軟に考える営業手法にあるようです。


必要なら現地企業との共同生産や中古販売、金融支援も提案します。

政府の経済援助と合わせた交渉も推進します。



日本も防衛産業から撤退する企業が増え始めたのを受け、2014年に防衛装備移転三原則を定めて輸出に取り組みましたが、成約はいまだ1件という有様です。

このまま輸出が増えずに産業が衰退すれば、生産や修繕を自国で完結できなくなる恐れがあり、今後のことを思うと、韓国から学ぶことは多そうです。
posted by 川上義幸 at 20:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月04日

海底ガス管損傷

  ロシアとドイツを結ぶ天然ガスの海底パイプライン「ノルドストリーム」で損傷が生じ、欧州向けのガス供給の停止が長引く可能性が高まってきました。

  ドイツでは貯蔵積み上げで今冬のガス枯渇は避けられそうですが、2023年以降も需給はひっ迫しかねない状況となりそうです。


  欧州各国はロシアによる破壊工作も視野に真相究明を急いでいます。


  ウクライナ侵攻に伴う経済制裁に反発するロシアは6月以降、ノルドストリームを通じたガス供給を段階的に絞り、8月末からは完全に遮断しています。

  破壊された個所では、地震計の揺れを観測していますが、実際に地震は発生しておらず、海中で起きた爆発の可能性がありそうです。



  今後、EU各国が懸念するのは、ロシアからのガス流入が完全に途絶えることで、侵攻後も稼働が続いているウクライナを経由して供給される陸上パイプライン2本の扱いが焦点になりそうです。

  ドイツのガス貯蔵率は足元で91%と順調に積み上げが進んでいるようで、企業が「節ガス」に動いているほか、ノルウェーやオランダからのガス融通が効いています。

  さらに、中国の景気悪化でガス需要が減ったことも、スポット市場からの調達に追い風になりました。


  今のところ、貯蔵目標には順調に積みあがっていますが、予断は許さない状況が続きます。

posted by 川上義幸 at 16:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年10月03日

残念な結果

  10月に入りましたが、日中はまだ日差しが強く、ゴルフ中は汗ばむくらいです。

  しかし、朝のウォーキング時に虫の音を聞いたり、金木犀の甘酸っぱい香りに触れると、季節が変わりつつあることを実感します。
DSC_0123 (002).JPG


  さて、昨日でプロ野球パリーグの優勝が決まりました。

  最終戦まで決定がもつれましたが、最後は投打に軸を持つオリックスに軍配が上がりました。


  これまで有利に進めていましたソフトバンクは敵地でロッテに敗れ、自力での優勝決定はならず、残念の一言です。

  三森選手の先頭打者弾と柳田選手の2試合連続弾で幸先良く2点を挙げたソフトバンクでしたが、6回に泉投手が山口選手に痛恨の逆転3ランを被弾し、7回にも中村選手と安田選手の適時打で2点を失い、点差を広げられ
てしまい万事休す。  


  痛恨の逆転負けを喫し、優勝マジック「1」からまさかのV逸になってしまいました。

  先発の板東が5回までなんとか抑えて2−0でしたが、ただ、その後に出てきた投手たちが“2点で逃げなきゃ”という気持ちが強かったのでしょう、四球を絡めてのホームランを浴び、劣勢に立たされました。

  リリーフ陣のメンタル面を指摘する解説者もいますが、疲労がピークに達しリリーフ陣を責めるわけいきません。


  今年は、ベテラン組の実力が低下する中に、けが人が続出し、コロナの集団感染と続き、大幅に戦力ダウンしての戦いが続きましたから、最後まで優勝を争った結果は立派の一言に尽きます。



  まだ、クライマックスシリーズが残されていますが、選手にはまずはご苦労さんと申し上げたいと思います。

  そして、来シーズンを見据えてクライマックスシリーズでは、疲れていたり調子が出ないベテランに変え
て若手の登用をしてもらいたいものです。
posted by 川上義幸 at 10:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記