2023年03月31日

広がる物流革命

NHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」は今日が最終回でした。

その舞台の一つになっている長崎県の五島列島ですが、その五島列島の中にあり、10の有人島から構成される離島の五島市は、3万人以上の人口を抱える福江島とそのほかの人口が10人ほどからおよそ2000人の島からなっています。

このうち、本土から直接の空路や航路がない島は、「2次離島」と呼ばれ、過疎化が進む離島の中でも特に大きな課題となっています。



五島の「2次離島」のほぼ唯一の交通手段は福江島との定期船で、買い物の際、住民は定期船を使って福江島のスーパーなどに行き、1週間以上の食材や日用品をまとめて購入します。

なかには朝一の便で福江島に行き、夕方の便で帰ってくるなど、日常の買い物のため丸1日をかけざるを得ない離島もあるようです。

さらに高齢化で福江島まで買い物に行くことが難しい人が増えていることや、人口減少に伴う人手不足の影響で、定期船を維持していくことにも課題があります。



こうした島の課題解決策のひとつとして期待されているのがドローンです。

使われているドローンは、翼がついた「固定翼型」と呼ばれ、悪天候に強く、船が出ないような天候でも飛行できることが強みだということです。

このドローンが配送するのは医療機関向けの医薬品と日用品で、注文を受けた後、会社が設置した福江島の拠点から、市内の離島や隣接する新上五島町まで、最長片道70キロのルートをおよそ50分で飛行し、運んだ先の上空で荷物が入ったパラシュート付きの箱を投下して届ける仕組みです。



また、ことし2月からは新たに、ドローンで運んだ食品や日用品を注文元の住民の住宅まで届ける「個宅配送」の実証事業を行いました。

課題のひとつが「収益性」ですが、離島に住む住民がより使いやすいサービスにするために模索を続けています。



こうした無人の配送サービスは離島に限らず、物流業界全体に広がろうとしています。

背景にあるのは深刻な人手不足です。


神奈川県藤沢市の住宅地で大手電機メーカー、パナソニックホールディングスはロボットによる配送サービスの実証実験を行っていて、現在、最終段階に入っています。

およそ560世帯の住民を対象にネットで注文されたパンや野菜などを届けています。

去年、国内で初めて保安要員を置かずに歩道を走行させる許可を得ました。


国土交通省の調査によると、ネット通販の普及などを背景に宅配便の荷物の数は増え続け、昨年度は49億個に上りました。

その一方で物流業界に「2024年問題」と呼ばれる危機が迫っています。


輸送量の減少が懸念されている中で、ドローンやロボットを活用した配送の取り組みは各地に広がっているようです。
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2023年03月30日

桜に異変

春と言えばサクラの季節、福岡ではソメイヨシノが満開となって、花見に適した今がその時です。



ソメイヨシノは北海道南部から鹿児島まで広く分布し気象庁の観測対象となっています。

ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラの雑種だということはわかっています。

江戸に染井村という植木屋の町があったのですが、そこで増殖されて広まっていったと言われています。

ソメイヨシノは2種類のサクラを掛け合わせて生まれたもので、「エドヒガン」のように華やかな淡いピンク色で「オオシマザクラ」のように大きな花をつけます。



そんなソメイヨシノに近年、開花の異変が生じているというのです。

異変は、開花の早まりです。

ことしの東京のソメイヨシノの開花日は平年より10日早く、2020年、2021年とならんで、統計を取り始めてから最も早い開花となりました。

気候変動による、いわゆる温暖化に加えて、ヒートアイランドという都市特有の現象も加わっています。



気温が高くなると、それだけ芽の動きが早くなって早く咲くということです。

では、このまま気温の上昇が続くと、ソメイヨシノの開花は、さらに早まっていくのかというとそうではなく、あんまり暖かくなりすぎると、今度は逆に遅く咲くという現象も見られます。

その異変が顕著に出ているのが、鹿児島のソメイヨシノです。

福岡と比べると、以前は比較的温暖な鹿児島が早く咲く傾向でしたが、近年では、鹿児島のほうが遅い場合が多くなっています。

さらに去年、鹿児島では開花が遅くなるだけではなく、一部がつぼみのまま花が咲かない個体も見られたようです。



なぜそんなことが起きるのかというと、ソメイヨシノの花芽は開花前年の夏に作られます。

そのまま開花しないよう秋から冬にかけていったん休眠し、冬の寒さによる刺激を受けることで休眠が解除されます。

その後、春先の暖かさによって成長を続け、やがて開花する仕組みです。



このように、開花には寒さによる刺激が必要ですが、冬が暖かすぎると、この休眠がうまく解除されなくなるという現象が起こります。

いずれソメイヨシノは、鹿児島などの温暖な地域では咲かなくなってしまうおそれもあると懸念されています。


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2023年03月28日

地下鉄七隈線、延伸

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  昨日、福岡市営地下鉄七隈線が延伸開業し、市西南部と博多が一本でつながり、七隈線各駅から博多駅までの移動時間が約14分短縮します。

  博多駅では、改札を出ることなく七隈線と空港線の乗りかえができるようになり、新幹線やJR各路線などへの乗り継ぎもスムーズになります。


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  延伸で生まれる新駅が「櫛田神社前」と名付けられたのは印象的で、博多祇園山笠が奉納される「博多の総鎮守」が博多と天神の縁を結びます。

  駅には博多人形や博多織の陳列もあり、熱交換器を設置し空調に地中熱を活用したり、乗客の滞留箇所に応じてピンポイントで空調するスポット空調も採用し環境にも配慮しています。



  福岡市では、「福岡」と「博多」の結びつきがさらに強まり、二つの街がともに発展すること願い、『福博連理』り言葉を七隈線博多駅ホームの銘版に刻んだということです。

  「連理」とは、2本の木の枝がつながって1本の木のようになることで、古くから縁起の良い言葉とされています。



  今、福岡市の二つの中心市街地「博多」と「天神」が生まれ変わりつつあります。

  端緒となったのが2014年に行われた航空法高さ制限の緩和です。

  福岡市はこの規制に対し、内閣府に国家戦略特区による緩和を訴え、承認を得ることができました。

  これを機に福岡市は先進的なビルへの更新を促し、新たな空間と雇用を生み出すプロジェクトをスタートさせました。

  それが「天神ビックバン」と「博多コネクティッド」です。


  福岡の活力を担う二つのまちが地下鉄七隈線の延伸で結ばれたわけです。

  数年前から七隈線沿線は高い評価を受け、延伸を見越したマンション建設など不動産投資が活発になってきました。



  全国的に人口減少が進む中で、福岡市は数少ないまだ増加している都市です。

  まだ都市を膨張させるプロジェクト構想が予定されているようにも聞きますので、この先どうなるか楽しみですが、不安もあります。
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2023年03月27日

桜の日

  3月27日は「さくらの日」だそうです。

  「咲く(3×9)=27」の語呂合わせと、七十二候の一つ「桜始開(さくらはじめてひらく)」にあたる時期であることから、公益財団法人 日本さくらの会が1992年に定めました。



  福岡の桜の名所といわれるところは、満開で今が見ごろとなっています。

  山王公園でも、昼から家族やグループでの花見している様子が伺えましたし、夜桜見の場所取りも行われていました。

  いつもの風景が戻ってきましたし、久しぶりの屋台もお目見えして、桜見本番です。


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  「さくらの日」を機に、桜に関する言葉や諺などに触れたいと思います。


  〇初桜(はつざくら)
  咲いて間もない桜の花のことを「初桜」というそうで、江戸時代前期の俳人、松尾芭蕉は「初桜 折りしも今日は よき日なり」と詠んでいます。

  桜の花が咲き始めたことに気づくと、気持ちがどこかしら弾んできます。


  〇桜雲(おううん)
  「桜雲」は、桜の花が一面に咲き続いていて、遠方からは白雲のように見えることで、「花の雲」ということもあります。


  〇徒桜(あだざくら)
  「徒桜」は散りやすい桜の花のことで、そこから転じて、はかないもののたとえにも使います。

  鎌倉時代の僧で浄土真宗の開祖、親鸞は「明日ありと 思う心の仇桜(あだざくら) 夜半(よわ)に嵐の 吹かぬものかは」と詠んでいます。

  「美しく咲いている桜を明日も見ることができるだろうと安心していると、夜半に強い風が吹いて散ってしまうかもしれない」という意味で、「人生は桜のように無常である。明日、自分の命があるかどうかわからない。だからこそ、今を精一杯生きよう」との思いが込められているようです。


  〇桜花爛漫(おうからんまん)
  桜の花が満開になって、咲き乱れている様子のことを「桜花爛漫」といい、今がまさにこの時です。「桜花爛漫の候」などの形で、手紙の時候の挨拶として用いることもあります。


  〇花は桜木(さくらぎ)、人は武士
  「花は桜木、人は武士」は、花では桜が最も優れているように、人では武士が最も優れているという意味です。

  散り際の見事な桜に、潔い武士の死に際を重ねた言葉といわれています。


  〇世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし
  これは平安時代前期の歌人、在原業平の歌で、「この世の中に、桜というものがまったくなかったら、春を過ごす人の心はどんなにのどかだろう」といった意味です。

  逆にいうと、桜があるために、気もそぞろになって、ソワソワしてしまうということで、今がまさにこの時です。


  ここ2、3日が満開で桜の見頃となります。大いに桜の花を楽しみましょう。
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2023年03月26日

回らない回転寿司

  次々にレーンに流れてくる寿司から選んで取る、そのワクワク感を楽しみに回転寿司へという人もいるようです。

  ただ、新型コロナの感染拡大や最近相次ぐ「迷惑動画」騒動を受けて、注文制に切り替える店も出てきています。


  ことし1月、大手回転寿司チェーンの店舗で卓上の醤油ボトルや湯呑みを舌でなめる動画がSNSに投稿されました。

  「ペロペロ動画」と呼ばれて、ネット上で一気に拡散し、たちまち「炎上状態」になり、こうした状況を受け、全店舗で「注文した商品のみを提供する」オペレーションに変更する会社も出てきました。


  楽しみながら食事ができるそのエンターテインメント性や手軽さから、ファミリー層だけでなく、インバウンド需要も取り込んで、業績を伸ばしてきた回転寿司業界ですが、その規模にかかわらず、「寿司を回す」ことが負担になっているという意外な実態が見えてきました。



  千葉や東京を中心に関東で約90店を展開する「銚子丸」のグループで、老朽化で全面改装した店舗があります。

  最大の特徴は「フルオーダー制」への移行で、客がタッチパネルで商品を注文すると職人が寿司を握り、座席横に設置されたレーンで届けられる仕組みです。

  フルオーダー制を導入したねらいについて、会社は次のような理由を挙げています。

  ・コロナ対策
  ・客が注文しやすくなる
  ・握りたて作りたてを提供できる
  ・注文内容をすべて把握してマーケティングにいかせる

  もともと回転レーンから寿司を選ぶ客は減っていましたが、コロナ禍でこの傾向が加速したことも後押ししました。

  リニューアルの前後で比べると、客数・売上ともに増加しているといいます。

  ただ、メリットは感じながらも、すぐに切り替えるのは難しいとする会社も少なくありません。



  新型コロナの感染拡大を受けて、一時的に回転レーンを止めましたが、感染が落ち着いてきたタイミングで再び回し始めた店があります。

  客足が戻ってくるにつれて、来店客がピークの時間帯にオーダーをさばききれなくなっていたので回転レーンを動かすことにしたといいます。

  また、タッチパネルではどうしても味気ないので、さまざまな商品を回して見せることで魅力を視覚的に訴える効果を期待してです。



  しかし、今後は“回らない”店への移行を進めていくことも視野に入れています。

  すべて厨房での作業で済ませられるのであれば、職人を減らせるし、注文品だけなら会計時に皿を数える店員もいらなくなります。

  ピーク時の大量の注文に耐える提供体制を整えるためには店の改装などに巨額の費用は必要ですが、長年の課題である人手不足が解消する見込みがありませんし、食品ロスの問題を軽視できないと話します。

  回転寿司業では寿司を回さない店が増えていて、食品ロスがゼロになるメリットが大きいのでどんどん踏み切っています。



  全国で4000から5000あるとされる回転寿司のうち80%は回さなくなっていて、今はレーンに流している店でも、ピーク時の注文をさばききれないという課題が解決されれば回すのをやめたいという店がかなりの数あるといいます。


  レーンを流れてくるたくさんの寿司の中からお目当てのものを選ぶ楽しさが、回転寿司のだいご味の1つでしたが、店舗側にとっては、“回す”ことがコストアップやリスクにつながっている実態もみえてきました。
posted by 川上義幸 at 17:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年03月24日

バケツリレー方式

物流業界に「2024年問題」と呼ばれる危機が迫っています。

来年4月からトラックドライバーの時間外労働などの規制が厳しくなり、長距離の輸送が困難になり、輸送量の減少が懸念されています。



こうした中、中距離輸送を組み合わせて目的地に荷物を運ぶ“バケツリレー方式”が広がりつつあるといいます。

日本の物流の大動脈とも言える新東名高速道路でいうと、静岡県浜松市にある浜松サービスエリアは、大阪と東京のほぼ中間に位置していて、実はこの場所、関東と関西からそれぞれやって来るドライバーの“待ち合わせスポット”になっています。

このスポットは、トラックドライバーの働き方改革につなげようと、地元の運送会社と高速道路会社が設けました。



通常、関西と関東を行き来するドライバーは、1日かけて目的地に到着し、積み荷を降ろしたあと車内で睡眠をとります。

翌日には、新たな荷物を積んで、1日かけて出発地へと戻る、いわば2日がかりの勤務が基本です。

それがこの待ち合わせスポットを使えば中間地点の浜松で積み荷を交換したあと、出発地点に戻ることができ、日帰りでの勤務が可能になり、労働時間や拘束時間の短縮につながります。



ドライバーの長時間労働が指摘されてきた運送業界でしたが、働き方改革のため、2024年4月から時間外労働の規制が強化されます。

ドライバーの年間の拘束時間は、3516時間から3300時間に制限されます。

健康を守るために必要な措置ですが、民間のシンクタンクの調査では、7年後の2030年には35%の荷物が運べなくなる可能性があるとされています。



長距離輸送が難しくなるケースも増える中、“バケツリレー方式”で荷物を運ぶ方式が取り入れられつつあります。

「物流2024年問題」を前に、広がる“バケツリレー方式”ですが、浜松市の「待ち合わせスポット」のような施設が各地にあるわけではありません。

そこで、必要になるのが、荷物を積み替えるための倉庫で、全国では新たに倉庫業界に参入する動きも出ています。



島根県出雲市にある、来年創業70年となる運送会社は、6年前、本社の隣に、広さおよそ400平方メートルの倉庫を建て、倉庫を活用した事業を始めました。

倉庫には、書籍などが届き、仕分けされて次の目的地に運ばれます。

また、飼料用のコメ、店舗用の商品棚なども保管されています。

この会社は、20台のトラックを所有し、東京などへの長距離運送を稼ぎ頭としてきました。

しかし、運送業への新規参入がしやすくなってからは会社間の競争が激化し、売り上げの確保が難しくなり、人件費や燃料費などのコストもかさみ、利益が出ない状況に陥りました。

さらに、長距離輸送を担当するドライバーの長時間労働も問題になり、このため長距離運送から撤退する代わりに倉庫を活用した事業に参入することにし、倉庫を核にして、地域の配送ネットワークを充実させることにしたといいます。
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2023年03月23日

昨日のホットなニュース

  昨日は、岸田首相の電撃的なウクライナ訪問、中ロ首脳会談、WBCで侍ジャパンが世界一と
、通常ではその日のニュースのトップを飾るような出来事が多くありました。



  首相がウクライナの首都キーウを電撃的に訪問したニュースには驚きました。

  首相のキーウ入りは年明けから本格検討されてきましたが、安全面や国会の事前了解だの日本独自の課題があって、結果的にはG7首脳では最後となっていました。

  首相一行はインド・ニューデリーからポーランド南東部のジェシュフ・ヤションカ空港までチャーター機を用いて移動し、その後は列車などを利用し陸路でキーウに入りました。

  バイデン米大統領が2月に使ったルートを踏襲したとみられ、首相の警護体制についてはウクライナ政府が全面的に責任を負って実施したようです。

  一行の安全確保のためロシア側へ訪問を事前通告したともいわれています。



  首相は現地で、「侵略をやめ、国際的に認められたウクライナの領土から即時、完全かつ無条件に部隊を撤退するよう要求する」「美しい大地に平和が戻るまで、日本は共に歩む」とも語り、ウクライナに寄り添う姿勢を示しました。  

  ゼレンスキー氏は「首相はウクライナ、国際秩序の守護者。昔からの友人だ」とG7サミットの議長を務める首相を歓待したということです。



  一方、習近平主席は21日にモスクワで、ロシアのプーチン大統領と向かい合い、ロシアが弱体化すれば米国などによる対中包囲網が強まると懸念し、欧米などのウクライナ支援と一線を画したロシア寄りの姿勢を示した格好です。

  両首脳はウクライナへの軍事支援をけん制する共同声明に署名したといいます。  

  この同時期に行われた中ロ首脳会談では、中国のロシアへの協調姿勢が目立ち、ウクライナを支援するG7と中国の違いがより鮮明となり、結果として、首相は最も効果的なタイミングでキーウ入りできたという評価につながったようです。


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  昨日の夏日となった気温の上昇で、桜の開花が一気に進みました。

  今年は新型コロナウィルスの感染が収まりつつあることから、これまでのような桜見が可能のようで、屋台が復活しそうです。

  週末からいつものような花見があちこちで見られそうです。
posted by 川上義幸 at 21:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年03月22日

グミ人気

ガム離れが起きてから久しく、2000年代前半をピークに市場規模は6割減と著しい落ち込みとなっています。


ガムが落ち込んだ理由は幅広いようで、一つは捨てることの面倒さ、かんだガムをポケットに入れたまま忘れ、中がにちゃにちゃの「ガム地獄」になった経験者は少なくないようです。

ガムをかむという暇つぶし時間がスマートフォンにとってかわられたことや、臭い消しにガムを利用していた喫煙者の減少など、原因はつきません。



とってかわったのはお菓子ではグミやタブレット菓子で、ガムの食感要素はグミ、ミントなどの香り的要素はタブレットに分化していったようです。

グミの勢い示している商品が味覚糖の「忍者めし」で、発売から今年で15年目を迎えます。



近年のグミの成長力は大人需要の拡大にあり、10〜50代まで幅広く顧客層をつかみ、右肩上がりの市場を形成しています。

忍者めしは大人需要を象徴しています。

グミ市場が成熟化する中、「昆布や梅かつおなど和風の組み合わせも行けるのでは」との声から和風味のシゲキックスを売り出しましたが、甘みのイメージが強いグミと和風の組み合わせは今一つ受けませんでした。



そこで、「小さいけど腹持ちのする忍者の兵糧のようなイメージはどうか」ということで「忍者めし」が誕生したようです。

大学生協で火が付き、コンビニなどにも広がりました。

  効率的に効率的に小腹を満たす忍者めしはデジタル思考の若者にうってつけだったようです。



  ガムから「お口の恋人」を引き継いだグミは今日も消費者の口内に忍び込んでいくということです。
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2023年03月21日

春分の日

  今日は春分の日、お彼岸の中日にあたります。


  今年は桜の開花が早く、標本木だけでなくほとんどの桜の木で開花が見られます。

  今日から週末にかけて前線が停滞して雨の日が続きそうで、この雨がさらに開花を促進させそうです。
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  今日は、筑紫丘GCでは那珂川市杯の競技が行われましたが、今朝からの雨で、それもまとまった雨になったものですから、競技参加を取りやめ、WBC準決勝の観戦をすることになりました。

  メキシコ相手に序盤戦は苦戦を強いられました。

  4回に3ランで先制され、打線はメキシコ先発・サンドバルの前に沈黙し、追いかける重い展開になりました。

  吉田選手の3ランで追いつきましたがまたリードを許し、最後はここ一番の勝負どころで、栗山英樹監督のタクトがさえました。

  9回、先頭の大谷選手が二塁打で出塁し、続く吉田選手が四球を選び、ここで切り札・周東選手を吉田選手の代走に送りました。

  直後、村上選手が中堅フェンス直撃の二塁打を放つと、走塁のスペシャリストは一塁から一気に生還し、逆転サヨナラ勝ちをもたらした。  



  栗山ジャパンはこれまでになくタレントぞろいで、劣勢でも誰かが何とかしてくれそうな頼もしいチームとなっています。

  明日の米国との決勝戦も楽しみになってきました。
posted by 川上義幸 at 19:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年03月18日

サバ缶人気

サバ缶価格が上昇しています。

店頭価格の平均は前年に比べ2割ほど高く、2018〜19年頃のブームを経て日常食として定着し、長く水産缶詰の代表を務めているツナ缶に並ぶ存在となりました。



手軽にタンパク質が取れる特徴などから、トレーニングに役立つ食材としても注目を集めています。

ただ、不漁などの影響で水産会社はサバ缶の値上げを表明し、高値となれば消費を冷やす可能性もあります。



サバを缶に詰め、調味液を入れてふたを密封し、加熱殺菌することで、骨まで軟らかく保存性の高い缶詰が出来上がります。

血液をサラサラにするといわれているエイコサペンタエン酸(EPA)や、ドコサヘキサエン(DHA)を含んでおり、特に豊富に含んでいることから評価が高くなっています。



ブームを追い風にサバ缶の高級化が進み、伊勢丹新宿店などサバ缶を取り扱う百貨店も多くなりました。

ブーム時にサバ缶を知り、使い勝手のよさにひかれて定着したファンが一定数いるようで、「食べ応えと体への良さが両立していて、頻繁に使う」といいます。

サラダと合わせたり、トマトと煮込んだり、様々な食べ方で楽しんでいるようです。

新型コロナ禍で在宅時間が長くなり、調理疲れの中で、手軽にもう一品に加えられることが評価された可能性もあります。



コロナ禍による運動不足への危機感も消費を支えた可能性があります。

サバは筋肉の材料となるタンパの質が豊富で、栄養管理士によると「サバに含まれるEPAが筋トレのパフォーマンス向上に期待できる」といいます。



今シーズンは水揚げが明らかに少なく魚体も小さいといい、サバ管理値上がりが続けば、消費が冷え込むことが懸念されます。


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2023年03月16日

桜の開花

  桜のつぼみが膨らんでくると、春への期待も膨 らみます。

  桜がいつ開花するのか、毎年多くの 人が楽しみにしていますし、私も公園の桜の木の変化を毎日観察しています。



  2010年からは、気象庁は桜の開花予想を 発表していませんが、最近は、民間気象会社の 各社が独自に計算式を作り、独自の開花予想を 発表するようになりました。

  計算式は、気象会社によっても違い、以前気象 庁が使っていた式とも違うと思いますが、いず れにしても、気温との結びつきが強いことは確 かのようです。


  「400℃の法則」というのもあり、 2月1日からの日々の平均気温を足して、400℃ に達した頃に桜が開花するというものです。

  また、「600℃の法則」というのもあり、2月1 日からの日々の最高気温を足して600℃になる 頃に桜が開花するというものです。

  いずれにし ても、春先に暖かいと早く咲きやすいというこ とになりそうです。



  桜の開花するメカニズムは、夏 に次の春に咲かせる花の芽ができ、秋に葉 を落とし、冬の初めに花の芽はいったん眠りに 入ります。

  これを休眠といって、眠っている とき芽は成長しません。

  そして、真冬の寒さ にさらされると、花の芽は目を覚まし、休 眠打破といいます。

  目を覚ました後は、暖かさ によって成長し、春に開花します。

  真冬に一定 期間寒さにさらされるということも、桜の開花 には必要です。

  つまり、冬が寒くて春先に暖かいことが、早く 咲く条件ということになります。



  桜の開花を発表する際に利用するのが、各地の気象台が観測する「標本木」で、東京なら靖国神社、岐阜県は清水川堤、大阪は大阪城公園内、福岡は福岡管区気象台に標本木がありますが、気象庁の職員がこれを目視で観測し、5〜6輪咲いていれば“開花”となります。


  東京は14日に開花宣言がだれました。

  福岡はまだ出されていないようですが、「600℃の法則」でいうと15日となり、事実山王公園の桜では開花宣言状態が見受けられました。
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2023年03月15日

遺伝子で探る再発リスク

  年間約16万人が発症し、日本で最も多くの人がかかる大腸がん。


  現在の標準的な治療では、手術後の再発を抑えるため抗がん剤を投与し、患者は日々、副作用と闘っています。

  しかし、抗がん剤が効果を発揮する患者は限られているのが実情で、現場の治療医は「20人のうち19人は抗がん剤の恩恵を受けていない」と語ります。



  抗がん剤が効かない患者が事前にわかれば、副作用の苦しみを少しでも減らせるはずといいます。

  手術後の大腸がん患者の血液を調べ、がん由来の遺伝子が陽性だった患者は抗がん剤で再発リスクが下がりました。

  一方、陰性の患者は抗がん剤を投与してもしなくても、再発リスクに有意な差は出ませんでした。

  遺伝子分析から最適な治療法を探す「がんゲノム医療」で先行するのは海外で、米国は血液中の遺伝子から複数のがんを同時に調べる多がん早期検出(MCED)検査で優位に立ちます。



  米社が実用した「ガレリ」は50種類以上のがんを一度に検出できます。

  診断結果をもとに、早期治療や予防につなげるサイクルを拡げようとしています。



  2人に1人ががんに罹患する中、日常生活と治療の両立が今まで以上に求められています。

  最適な治療法がいち早く見つかれば、「副作用に苦しむ患者が減り、生活の質は大きく改善する」だけに、がんゲノム医療の普及が待たれます。


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2023年03月14日

ホワイトデー

本日、3月14日は「ホワイトデー」です。

2月14日のバレンタインデーと言えば、「恋人たちの日」として世界各地で花束やチョコレートなどを贈る日ですが、その1か月後に来る3月14日を「ホワイトデー」と呼ぶのは日本独自の文化だそうです。



バレンタインデーのお返しとして、男性から女性へ贈り物をするのが近年では一般化されていますが、その起源は意外と知られていません。

その起源は45年前のマシュマロにあったといいます。



九州で有名な歴史ある和菓子のひとつ、博多銘菓「鶴乃子」を製造販売する石村萬盛堂の代表が、少女雑誌をパラパラとめくっていたところ『男性からバレンタインデーのお返しがないのは不公平』『ハンカチやキャンディ、せめてマシュマロでも……』というコメントを見つけたことがきっかけだといいます。

これがきっかけになり、「マシュマロデー」として地元の百貨店で量り売りを始めたことがホワイトデーの起源なのだそうです。


「バレンタインデーに君からもらったチョコレートを、僕のやさしさ(マシュマロ)で包んでお返しするよ」  こんなキャッチコピーとともにスタートしました。 



そして1980年代に入ると、百貨店から「マシュマロだけでなくもっと幅広く“お返しの日”として展開できないか?」という提案があり、マシュマロの“白”のイメージから「ホワイトデー」へと名称を変更し、規模が拡大していきました。

こうして「ホワイトデーには白いものを贈る」ことが全国的に普及し、たとえば当時は、バレンタインデーのお返しとして、ホワイトデーに白いハンカチやランジェリーを贈ることが流行しました。

ホワイトデーの認知・普及活動を地道に続けていった結果、花屋、ランジェリー、ジュエリーなどお菓子以外の業界も参入し、現在では1000億円市場ともいわれる“ホワイトデー市場”を生み出すことに成功しました。  



実は、石村萬盛堂以外にも「元祖」を主張するところは多数存在します。

しかし、日本記念日協会から「『ホワイトデー』は“マシュマロデー”としてスタートした石村萬盛堂が作ったもの」と正式認定を受けており、間違いなく起源は石村萬盛堂というわけです。  


石村萬盛堂では今でも、3月14日に合わせてチョコマシュマロ、コーヒーマシュマロ、ストロベリーチョコマシュマロを発売し、変わらずにずっと人気でホワイトデーの定番となっているようです。

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2023年03月13日

ウィルス療法

ウィルスを使ってがんを攻撃する「ウィルス療法」の開発が加速しているようです。

ウィルスの感染力と攻撃力を利用する方法で、米新興などが皮膚や前立腺など様々ながんで臨床試験(治験)を進めています。

免疫の働きを利用するがん免疫薬などと併用すれば難治性のがんだけでなく、再発や転移を抑制できる可能性があり、がん治療を変えると期待を集めています。



「トリプルネガティブ」といわれる難治性の乳がん患者に、米アムジェンのウィルス療法の薬「イムリジック」とウィルス療法はがん細胞だけで増殖するように遺伝子を改変した「主要溶解性ウィルス」を使い、体内に投与すると、がん細胞で増殖してその細胞を破壊し、次のがん細胞に感染することを繰り返します。

正常な細胞では増えないため、安全性が高いとみられています。



世界初の実用化はアムジェンのイムリンジックで、2015年に皮膚がんの一種、悪性黒色腫(メラノーマ)向けで米国で承認されました。

2021年には第一三共の治療薬「デリタクト」が国内で初めて発売されています。



現在、様々ながんに対象を広げようと治験が進んでいるようです。

特に注目を集めるのはがん免疫薬との併用で、ウィルスに感染したがん細胞は死滅すると断片を周囲にばらまき、これを目印にして免疫細胞は活発にがんを攻撃します。

免疫の働きを高めるがん免疫薬との相性がよく、転移や再発を防ぐ相乗効果が期待されています。
抗がん剤を併用すると、投与した37人のうち89%は治療後2年間に再発や他の病気が見られなかったといいます。


トリプルネガティブは乳がん患者の15〜20%を占め、がんに既存の治療薬が聞きにくく予後が悪いといわていて、治験結果は期待が高まる内容でした。
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2023年03月11日

佐賀市、ファミマと連携

コンビニエンスストアが自治体と組んだり、地域の課題解決に取り組んだりしています。


ファミリーマートは佐賀市と連携し、店舗でフライドチキン「ファミチキ」など揚げた使用済み食用油の回収に協力しています。

市の清掃工場でバイオディーゼル燃料に再生させ、市営バスの燃料などに活用し、廃棄物の削減や環境保全などにつなげています。



ファミマと佐賀市は2021年に、持続可能な循環型社会を連携して構築するため協定を締結しました。

同社の店舗では通常、行政から許可された廃食用油の収集運搬業者が回収していますが、自治体が回収するの佐賀市が初めてといいます。

回収した油は市清掃工場に運び、同工場は使用済みの食用油から高品質バイオディーゼル燃料を生成する装置を市は導入しました。

市は、ファミマの廃食用油は安定した回収量が見込めると評価し、ファミマは佐賀でのバイオディーゼル燃料化以外にも、インク、せっけんなどに100%リサイクルをしています。

バイオディーゼル燃料は「カーボンゼロ」とされ、軽油など化石燃料を代替する存在として期待されています。


専門家は、この取り組みは資源循環の観点から見て、推奨すべく事業ですし、ファミマも地域に根差した店舗として受け入れてもらえるだろうと評価します。



そのほかに、コンビニは近くにスーパーなどの店舗がなく「買い物難民」となっている住民の支援にも取り組んでいます。

セブンイレブンなどは日用品を売る店がない能古島の住民に、ドローンを使ってパンやアイスなどの所品を届ける実験をしていて、移動販売をするコンビニも九州各地に広がっています。


コンビニによる地域とのかかわりでは、防犯にも一役買っていたり、子どもや女性が駆け込むことができたり高齢者を保護できたりと、地域の安心安全を守る拠点としても機能しています。

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2023年03月10日

中国の気球、世界に飛来

  中国の偵察気球の実態が浮かび上がってきました。


  米国務省は世界の40ヵ国以上の領空に偵察気球を飛来させていると分析しています。

  米軍が撃墜した気球は、軍事施設を標的に通信を傍受できるアンテナが搭載され、情報収集活動が可能だったと断定しました。

  中国が打ち上げた衛星を補完する狙いがあったものとみられています。



  気球の大きさは高さ最大約60mで、操縦が可能で進路も変更できた模様で、米上空では高度約18600mで移動し、衛星による偵察を補完していた可能性があります。

  気球は最新のテクノロジーを詰め込んだ衛星よりも安価で製造でき、無人で運用できるメリットがあるといいます。



  気球部隊は中国の海南省を拠点に日本やインド、ベトナム、フィリピン、台湾などの軍事関連の情報を集めていました。

  専門家は、「衛星に比べてリアルタイムで情報が得やすく、解像度の高い画像に加え、宇宙空間まで届かない低周波数の電波が捕捉できる」と指摘しています。



  また、搭載されていたと推察される太陽光パネルの規模から、「ある程度の電力を必要とする機器だろう。何らかの妨害電波出して最終的に衛星と地上基地との交信など軍事活動を妨害する作戦への活用を試していたのではないか」と分析します。


  米議会では中国への強硬論が強まっていますが、中国は「中国に対する情報世論戦の一環だ」としています。
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2023年03月09日

台湾有事の想定

  台湾有事リスクの高まりを踏まえ、日米の民間シンクタンクが相次ぎ中国が台湾に武力攻撃を仕掛ける想定で机上演習を行いました。


  それによりますと、いずれも中国は制圧に失敗するものの、自衛隊や米軍に甚大な被害が出るという結果が出たようです。

  そして、米有利だった戦力差が縮まっている状況も浮き彫りになりました。



  笹川平和財団が実施した「台湾海峡危機に関する机上演習」には元自衛官や日米の学者・研究者が参加し、日本、米国、台湾、中国の4陣営に分かれてシミュレーションを行い、演習は2026年に中国軍が台湾上陸を試みることを起点としたといいます。

  シミュレーション上は中国が劣勢となり、戦闘機は2週間余りで収束する見立てとなっています。

  中国にとって軍への軍事物資の供給が途絶し、最終的に台湾上空の制空権を日米などに握られたことが決定打となったということです。



  中国側の被害として空母2隻を含む156隻の艦船、戦闘機168機、大型輸送機48機などを失うと試算しています。

  人的被害は4万人にのぼると見積もっていて、2週間でこれだけの被害が出ることに疑問は感じますが、ガチンコでぶつかると大きな被害となることでしょうか。


  一方、中国による台湾の軍事制圧は避けられましたが、自衛隊、米軍、台湾軍ともに甚大な被害が出ることがわかりました。

  自衛隊は護衛艦など艦船15隻、F2やF35などの戦闘機144機を喪失し、日本の基地も中国からの攻撃対象となるため、隊員2500人が死傷、民間人の死傷者も数百から千人以上と推定しました。



  米戦略国際問題研究所(CSIS)も、2026年の台湾有事を想定した机上演習の概要を発表しました。

  CSISは24通りのシナリオを試し、ほとんどの場合で中国の台湾侵攻は失敗したものの、日米も深刻な被害を受ける結果となりました。


  ただ、これらのシミュレーションは現時点での各国の保有する軍事装備の能力や量を前提としており、中国は急速に軍事力を拡大しており、今回のシミュレーション通りに事が運ぶとは限りません。


  いずれにして、大規模地震の想定とは異なり、戦争の悲惨さはウクライナの事例を見ても深刻で、絶対に起こさない外交努力は欠かせません。
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2023年03月08日

プラスティック汚染

私たちの暮らしを支えているプラスチック製品ですが、世界中の海にプラスチックごみとなって流出し環境汚染を引き起こしています。


九州と韓国の間に位置し、「国境の離島」とも呼ばれている長崎県・対馬市は、島のいたるところに原生林が残され、透き通った海、美しいリアス海岸も広がっていますが、豊かな自然を誇る対馬の海岸で海洋プラスチックごみが大量に漂着し、その量が年々増えてきています。

ある海岸では、プラスチックごみで埋め尽くされていて、その中には漁具が目立ちましたが、ペットボトルや食品の容器、歯ブラシ、さらには長靴まで日用品も多く見られます。

ごみが何層にも積み重なってボロボロに劣化していて、足場もないほど堆積し、夏の暑い日だと、こうした海岸からは生ごみのような悪臭が漂ってくるということです。



ゴミは日本国内からだけではなく、流れ着いた買い物かごにはハングルの文字が、そして食品の包装には、中国語もあります。

近隣の韓国や中国からも、海流や季節風の影響で、大量のプラスチックごみが流れ着いています。

対馬市がおととし、海岸に漂着したペットボトルを調べたところ、およそ7割が韓国、中国由来のものだったとみられるということです。



昨年度、対馬の海岸に漂着した海洋ごみはおよそ2700トンですが、回収できたのはその半分にも及んでいません。

押し寄せるプラスチックごみをどうにか処理したいと対馬市も対策に乗り出しています。

リサイクルを進めるため、発泡スチロールやプラスチックを細かく砕いて処理する機械を導入しました。

しかしこの施設で、技術的に処理できるのは、ブイやペットボトルなどの種類のみです。

しかも処理能力が限られるなかで、こうした回収されたプラスチックごみのうち、リサイクルできるのはおよそ1割に過ぎません。



プラスチックごみの問題は、対馬市の財政にも大きな負担となっていて、市では回収、処理などに年間2億8000万円の予算を投じています。

9割は国から補助が出ますが、1割にあたる3000万円近くは対馬市の負担です。

過疎化が進み、産業が低迷する対馬で、海洋ゴミの問題は財政を圧迫していて、今後どう回収事業を維持していくのかも大きな課題となっています。



また、生態系への影響も懸念され、対馬には、島固有の生態系が守られてきて、貴重な生きものが多く生息しています。

  このうちツシマヤマネコは、対馬にのみ生息する種で、絶滅のおそれが高いとして国の天然記念物にも指定されていますが、プラスチックごみが増え続けると、ツシマヤマネコなどの動物や鳥がそれを食べてしまい死んでしまうおそれがあるといいます。



  世界に広がるプラスチック汚染。

  プラスチック汚染の問題に国境はありません。

  毎年1900万トンから2300万トンものプラスチックごみが世界の海や河川に流れ込んでいるとみられます。

  生き物や人への健康リスクが指摘される、小さなマイクロプラスチックの問題も深刻化しています。


  国連も、プラスチック汚染を気候変動と並ぶ地球規模の環境問題と位置付け、去年からは初めての規制条約の実現に向けて政府間交渉も始まりました。

  プラスチック汚染を止めるために、プラスチックの生産から消費、廃棄まですべてのライフサイクルを法的拘束力のある条約で規制することを目指していますが、実効性が上がるかどうか。

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2023年03月07日

プロとラウンド

今日は、春本番を思わせる暖かい一日となりました。


久しぶりに、ザ・クラシックゴルフ倶楽部で、それも2014年に日本ゴルフツアー選手権で優勝した竹谷佳孝プロと一緒にラウンドすることができました。

2組で回り、竹谷プロがアウトとインで違う組に入り、コースをアテンドしていただいたり、ミスショットすると技術指導もその都度していただいて、終始楽しくラウンドすることができました。


竹谷プロの飛距離はプロでは平均ぐらいのようですが、我々と同様にレギュラーティからのティショットで、我々とは50〜100ヤード違い、プロのすごさをあらためて実感しました。

ショット、アプローチ、バンカー、パット、すべてがプロの技量を感じさせるもので、身近に見るといろいろと勉強になりました。



私のクラブは年期が入っていまして、スプーンは30年前のCallaway Big Barthawで、皆さんに懐かしく思っていただくとともに、まだこのクラブを使っているのかとあきれてしまわれます。

竹谷プロからも今のクラブは性能が良いですから、クラブを買い替えられた方がよいですよとアドバイスを受けました。

スウィングは問題ないですが、クラブは技術的に進化していますから、飛距離が確実に伸びますからぜひと勧められました。



ザ・クラシックGCは筑紫丘GCと比べてコースが広く、延び延びと打つことができます。

ただ、グリーンが早く、カップの位置も難しいところに切ってあり、パットでは苦労しました。

アウト48イン43の91の成績でした。
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posted by 川上義幸 at 20:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年03月05日

七隈線、内覧会・延伸区間試乗会の開催

福岡市交通局は昨日、七隈線延伸区間において博多駅の主要な駅設備が完成したことを受け、報道機関向け内覧会・延伸区間試乗会を実施しました。

本日も、開業間近となった七隈線博多駅のホーム・コンコース・乗換通路などが一般向けに公開されていたようです。



七隈線は鉄輪式リニアモーターシステムを採用した地下鉄路線として、2005年に天神南〜橋本間が開業しました。

福岡市西南部地域の慢性的な交通渋滞の緩和、沿線地域の活性化等を目的に計画されましたが、都心部区間が未整備で残され、鉄道ネットワークが不十分だったことから、博多〜天神南間を建設する七隈線延伸事業が進められてきました。

延伸区間は建設キロ約1.4km、営業キロ約1.6kmとされ、博多駅で空港線やJR線と接続します。博多〜天神南間の中間駅として櫛田神社前駅も開業します。



博多駅の七隈線ホームは地下5階にあり、ホームの長さは約105m(6両対応)で、1面2線でホームドアを設置し、安全性向上のため、電車とホームドアの間にある物などを3次元のセンサーで検知する装置を導入しました。

空港線ホーム(地下3階)と七隈線のコンコース・ホームを結ぶ乗換通路も地下4階にあり、案内サイン等の情報が目立つシンプルで明るい空間になっているようです。

福岡市地下鉄で初の設備として、「動く歩道」が設置され、乗換通路を利用した場合、「乗換距離(ホーム〜ホーム)約150m」とされ、改札を通らずに約3分で空港線から七隈線へ乗換え可能となります。

JR線との乗換えも、七隈線の改札口から駅前広場下の地下街を経由して直線的に上がる経路を予定しており、「乗換距離(改札口〜改札口)約180m」とされています。



新駅整備にあたって環境技術も導入しており、博多駅・櫛田神社前駅ともに駅内の照明をLED化し、コンコース等で時間帯に応じた明るさの制御を行うといいます。

また、ホーム・コンコースの空調に関して、利用者の滞留する箇所をピンポイントで空調する「スポット空調」を採用しており、人感センサーによるON/OFF制御や時間帯に応じた台数制御により、さらなる省エネを図ることができます。

博多駅の空調に下水熱、櫛田神社前駅の空調に地中熱を活用するなど、再生可能エネルギーも導入しているといいます。


博多〜天神南間は3月27日に開業予定となっています。



ここ数日、朝晩はひんやりしますが昼間はかなり気温が上がってきました。

この寒暖差が大きいと、桜の開花が早くなりそうで、福岡の開花予想は14日となっています。

ウォーキングの際に、山王公園の桜の木を観察しましたら、まだつぼみにもなっていませんでしたが、今週でだいぶ開花の準備が進みそうです。

今年は例年以上に開花が早くなり、地下鉄の開通時期まで桜の花が散らずに残っているかどうかわかりませんね。
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2023年03月04日

法廷闘争に決着

長く続いた法廷闘争に一応の決着を見そうです。


国営諫早湾干拓事業(以下、諌干事業)を巡り、国が潮受け堤防排水門を開けるよう命じた確定判決の無効化を求めた訴訟で、最高裁は漁業者側の上告を退ける決定をしました。

そのことで、国に開門を義務付けた2010年の確定判決は失効しました。

排水門を巡っては2010年、福岡高裁が国に開門を命じると、公共事業の見直しを重視する当時の民主党政権が上告を見送り、判決が確定しました。

その後、開門に応じるまでの制裁金(1日90万円)の支払いも認められました。


2019年には開門の指し止めを命じる判決など2件が最高裁で確定し、ねじれが生じました。


今回確定した2022年の福岡高裁判決は、@近年は漁獲量は増加傾向にあるA水害の危険性や円買いによる農業被害など開門による支障が増大したなど、開門判決が出た2010年当時から2022年までの事情の変化を考慮した模様です。

2002年の最初の提訴から約20年が経過し、その間、相次ぐ訴訟は地域にあつれきを生み、国に対する不信感も増大させました。



ことの発端は、2000年に大規模なノリの色落ちが生じて社会問題になってからです。

その3年前に“ギロチン”と揶揄された潮受け堤防の建設との関係で、諌干事業に対する漁業者の反発が強くなり、潮受け堤防排水門を開けて調査すること(開門調査)に対する司法での争いに発展しました。

事業者に対する漁業者の不信が前提となっていますが、当時の問題認識として@諌干事業そのものの事業としての必要性A有明海の環境劣化が進んでいるのも事実で、その原因究明Bそして、その環境改善の実施でした。

Bについては特措法によって、覆砂や海底耕耘など実施されますが、根本的な解決に至らず。

Aについては諌干事業開始前から環境劣化の現象は見られるものの、漁業者は諌干が原因と主張し、農水省はそのことを否定するのみで、原因究明は本来は科学の役割でしょうが、科学が全容を解明できずじまいとなっています。

このAを追い求めてなぜか司法の場で争いが中心となり、皆がそれを傍観して、政治、行政、大学などの関係者が誰一人として前面に出て解決しようという流れにはなりませんでした。

ですから、有明海環境問題は徐々に関心が薄れ、@もある時期から国民の関心事から遠のき、「開門問題」だけがマスコミで取り上げられる状況になっていきます。



今回の判決で司法の場での争いは一定の区切りとなりそうです。

新聞の社説にもありましたが、今後の有明海環境や漁業振興の積み残された課題をどのように解決していくのか、国の役割が大事だという指摘、まさにその通りだと思います。



3年前にNPO法人有明海再生機構から『今後の有明海創生を考える(有明海再生機構からの提言)』を出しました。

これまでの経緯、行政や関係者の今後の取り組むべき課題などを挙げています。

興味のある方は一読いただければ幸いです。

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2023年03月02日

「観光香港」復活へ

かつて世界一の観光都市だった香港ですが、デモによる混乱と強制隔離を伴う新型コロナウィルス対策の影響で訪問客は激減しました。


危機感を持った香港政府は航空券の無料配布を柱とする総額340億円の大規模キャンペーンを2月から開始しています。

これに併せて商業施設も独自の特典を提供し、香港観光の復活を目指し、官民がタッグを組み巻き返しを図っています。



香港はコロナ前まで世界一の観光都市でした。

コロナ禍が本格化する前の2019年で5591万人が訪問し、うち中国本土外からの訪問客が約2割で、居住地別では台湾(153万人)、米国(110万人)、日本(107万人)、韓国(104万人)でした。

香港は航空機でアクセスしやすく、英植民地時代の名残を残す独特の雰囲気が世界の旅行者を引き付けてきました。

それが2019年比で実に99%減となったわけです。



今では、厳しいコロナ対応が続き、観光都市としての香港の存在感は急速に薄れているようです。

危機感を持った香港政府は2月から、全旅行客を対象にした大型観光キャンペーン“ハロー香港”を開始し、目玉は香港までの片道航空券50万人分の無料配布で、食事や買い物に使える100香港ドル分のバウチャーも提供します。

日本も対象になっていて、無料航空券は5月の配布を予定しているようです。

政府キャンペーンに合わせ、企業も独自の集客策を展開し、2000以上の小売店が計1億香港ドルの特典を用意しています。



イベントも復活しつつあります。

野外フェスティバル「クロッケンフラップ」や美術見本市「アートバーゼル香港」などを開催します。



消費者の価値観も変わりつつあります。

コロナを経て旅行者は単なる買い物から、現地での体験を求めるように変わったという指摘もあります。



政治や社会などあらゆる面で中国との一体化が進み、香港独自の自由な雰囲気が失われてしまったという声も聞きます。

失われた観光客を呼び戻すには大型キャンペーンと並行して、香港の新しい魅力や文化を地道に発信する継続的な取り組みが求められているようです。
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2023年03月01日

「ADC」新薬の実力

「末期がんでも長生きしている。この薬に出会えて幸運だった」とかみしめる患者さんがであったのは、第一三共の抗がん剤「エンハーツ」でした。



ステージ4で見つかった乳がんが脳に転移し、6種類の抗がん剤を試した末の決断でした。

放射線治療後にエンハーツを3週間ごとに投与したところ、するとがんマーカーの数値がどんどん下がったといいます。

脳画像でも腫瘍が縮小するのを確認し、夫と旅行や買い物に出かけ、居酒屋で大好きなお酒を楽しめるまで回復したということです。



エンハーツは第一三共が開発し、2020年に発売した新薬です。

「HER2」と呼ばれる特定のたんぱく質をもつがん細胞に結合する抗体と、薬物を組み合わせた「抗体薬物複合体(ADC)」技術が特徴となっています。

がん細胞に入り込み、がんを攻撃する薬物を放出し、薬物は周りのがん細胞にも浸透し、治療効果を高めます。



乳がん患者のおよそ2割を占めるHER2を多く持つ患者から処方が始まったようです。

全ての末期がんに適合するというわけにはいかないまでも、効果を認められる症例が増えることは喜ばしいことです。
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